キヤノン「RF-S 55-210mm F5-7.1 IS STM」は驚くほど軽量コンパクトだが非常に満足のいく性能

DigitalCameraWorldに、キヤノンのAPS-C用の望遠ズーム「RF-S 55-210mm F5-7.1 IS STM」のレビューが掲載されています。

Canon RF-S 55-210mm F5-7.1 IS STM review

  • このレンズは重さ270gと望遠ズームとしては超軽量で驚くほどコンパクトだ。
  • ISが搭載されているのは大きなメリットだが、当然ながらISで動く被写体の動きを止めることはできない。開放F値がF7.1なのが動体の撮影ではネックになる。
  • 鏡筒は軽量コンパクトであることを考えると、とても頑丈に感じるが、マウントはRF-Sレンズのような金属ではなくプラスチックになっている。防塵防滴ではなく、また、フードは別売りだ。
  • 鏡筒には手ブレ補正のオン/オフスイッチやAF/MFの切り替えスイッチがなく、メニューから操作する必要があり手間がかかる。
  • 機械式のズームリングと電子式のフォーカスリングは、どちらも滑らかに動く。ズームリングにはロックスイッチは無いが、自重落下は見られない。ズーミングで鏡筒の全長は94mmから135mmまで伸びる。

  • 実写テスト:画質はこのような軽量なレンズとしては非常に満足のいくものだ。AFはスチルではキビキビと動き、動体にもしっかりと追従する。最短撮影距離は望遠端で0.73mと短く、かなり寄れる。このレンズは一般的なミラーレス用のレンズと異なり自動補正をオフにできるが、その場合でも色収差はかなり少ない。しかし、歪曲は(自動補正を無効にすると)糸巻き型がかなり目立つ。
  • ラボテスト(解像力):中央の解像力は優れていて、ズーム全域で非常に一貫している。隅の解像力は望遠側では少し低下する。暗いレンズなので、絞り開放付近で解像力はピークになる。

canon_RF-S55-210mmF5-71ISSTM_mtf_dcw_001.jpg

  • ラボテスト(色収差):色収差は広角側ではごくわずかで、中間域から望遠側でも低いレベルにとどまっている。自動補正を無効にした時の画面の隅でも色収差は目につかない。
  • ラボテスト(歪曲):このレンズは歪曲の自動補正を無効にできるが、100~200mm域では糸巻き型の歪曲が顕著になるので、自動補正を無効にすることとは勧めない。

  • このレンズは手のひらに収まるサイズで270gという軽さだが、フルサイズ換算で88-336mmの望遠を実現している。高速なAFと効果的な手ブレ補正を搭載しているが、唯一の欠点はかなり暗いことと、操作系がシンプル(機能が少ない)ことだ。
  • 良い点:非常に小さく軽い、良好なパフォーマンスと画質、4.5段から7段分(ボディとの協調時)の効果の手ブレ補正。
  • 悪い点:防塵防滴ではない、フードが付属しない、AF/MFスイッチと手ブレ補正のON/OFFスイッチが無い、F5-7.1の暗さ。

 

RF-S55-210mm F5-7.1は非常に小さく軽いキット用の望遠ズームですが、解像力は画面の隅まで均一で光学性能は結構優秀ですね。色収差も少なく、キットレンズとしては十分に満足のいく性能と言ってよさそうです。

手のひらサイズのレンズで換算336mmの望遠で撮れるので、R50やR10と組み合わせれば気軽に超望遠撮影ができそうですね。