ソニー「Xperia 1 V」は特筆すべきノイズの少なさ

ASCIIに、新型の2層トランジスタ画素積層型CMOSセンサー「Exmor T for mobile」を採用したソニーのフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 V」のレビューが掲載されています。

ソニー「Xperia 1 V」は新開発のイメージセンサーで写真や映像の撮影がより快適

  • 「Xperia 1 V」は、ソニー独自開発の新しいイメージセンサー「Exmor T for mobile」の搭載により、スマートフォンらしさを維持しながら1インチセンサーに匹敵する性能を実現したカメラ機能が大きな特徴。
  • 背面のメインカメラは約4800万画素/F値1.9の広角カメラと、約1200万画素/F値2.2の超広角カメラ、そして約1200万画素/F値2.3~2.8で倍率が可変する望遠カメラの3眼構成。ZEISS T*コーティングが施されている点は過去機種と共通。
  • 中でも大きく変わったのは広角カメラだ。広角カメラに採用されているイメージセンサーはソニーの新しい「Exmor T for mobile」というもので、センサーサイズ自体もXperia IVの1/1.7型から、1.35型(※原文1.35型になっていますが1/1.35型が正しいようです)にサイズアップしているのだが、それに加えて「2層トランジスタ画素積層型」であることが大きな特徴となっている。
  • 加えて広角カメラは複数の画素を組み合わせて1つにし、明るく撮影できるようにする「ピクセルビニング」も活用。暗い場所での撮影においても1インチセンサーに劣らない性能を発揮できるようになっている。
  • 実際に暗い場所での撮影を試してみたのだが、特筆すべきはノイズの少なさ。スマートフォンのカメラで暗い場所を撮影するとどうしてもノイズが乗ってしまうが、Xperia 1 Vの広角カメラでは暗い場所でもノイズがほとんど見られず、非常に綺麗な写りとなっている。
  • 従来存在した被写体との距離を図る3D iToFセンサーがなくなっており、その代わりにAI技術によって被写体との距離を推定し、フォーカスを合わせる仕組みとなっている。3D iToFセンサーでは被写体が遠くや端にある、あるいは色が黒い場合などにフォーカスを合わせるのを苦手としていたが、それをAI処理に変えることで全体にフォーカスを合わせやすくなったようだ。

  • ここ最近、ハイエンドスマートフォンは本体サイズが大型化しており、新しいイメージセンサーの搭載でスマートフォンに無理なく収まり、しかもフルサイズのセンサーに匹敵する性能を実現したXperia 1 Vのカメラには驚きがある。
  • 値段は19万円程度と非常に高いが、縦画面での撮影対応などにより使い勝手は向上しており、満足度は確実に高まっている。映像や写真にこだわる人なら購入を検討する価値はあるだろう。

 

2021年の12月に開発が発表されたソニーの「2層トランジスタ画素積層型CMOSセンサー」が、「Exmor T for mobile」とXperiaに実践投入されました。このセンサーは暗所で撮影したサンプルを見る限りでは、確かにノイズは非常に少ないようで、高感度はかなり強そうですね。

この技術がデジカメ用のセンサーに採用されたら、ダイナミックレンジや高感度画質がどの程度改善されるのか興味深いところです。