PetaPixelで、クリス氏&ジョーダン氏によるソニーα7R VとニコンZ8の比較レビュー動画が公開されています。
・Sony a7R V vs Nikon Z8: A Battle of Mirrorless All-Stars
- ハンドリング:α7R Vの操作系は、モードダイヤルと右端のコントロールダイヤルのロックの解除方法が異なっているのが使いにくい。メニューはα7R Vは以前のものから大きく大きく改善されており、ニコンZ8とどちらが好きかは主観的なものだろう。
操作性はZ8が少し優れていて親しみやすいカメラだが、私はα7R Vのバッテリーライフの長さとボディの小ささ軽さが好みだ。Z8はバッテリー1つで半日はもつが、α7R Vはバッテリー1つで一日の撮影を快適にこなせる。ジョーダンとの長い議論の末、ここではα7R Vを勝者とした。 - モニタとEVF:α7R Vのモニタはもう少し明るければよかったが非常に素晴らしい可動機構を備えている。Z8のモニタは素晴らしく明るくシャープで可動機構も素晴らしいが、自撮りができないのが欠点だ。
α7R Vの944万ドットEVFは連写時やAF時には解像度が下がることがあるが、それでも非常に高解像度で、撮影後の画像の確認に便利だ。Z8の368万ドットEVFは拡大して画像を確認したりする際にもう少し解像度が欲しいが、このEVFはこれまで使ったEVFで最もタイムラグが少なくスポーツ撮影ではとても理に適ったものだ。
ここれでは、より優れた可動機構を備えたモニタを採用し、EVFがより高解像度のα7R Vが勝者だ。 - AF:α7R VはAIプロセッサを採用し、リアルタイムトラッキングは使いやすく非常に正確だ。α7R VのAFは、買ってきたままの状態でカスタマイズなしで簡単に撮影できる。
Z8のAFは大きく進化しており、被写体の自動検出は非常に効果的に機能し、瞳認識も顕著に進化しているが、まだいくつかの問題があり、瞳ではなくまつ毛にピントが来ることが多く、また、雨や大雪の状況ではAFの安定性が低下することがある。しかし、全体としては非常に優れたAF性能だ。
ここでは、α7R Vが勝者だ。ソニーはAFのゴールドスタンダードだ。Z8のAFはZ9よりもピントが良く合っていると感じるが、α7R VのAFは最高のものだ。 - 動画:α7R Vは8Kや4K60pに対応し素晴らしいビデオカメラに見えるが、センサーの読み出しがとても遅く、ローリングシャッター歪みが非常に大きい。これはとても残念だ。Z8はお気に入りの動画カメラで、ニコンはREDとの訴訟に勝ったので、さまざまな内部RAW記録が可能だ。Z8はこれまでで最高の動画カメラの1つで、ここではZ8が勝者だ。
- 画質:α7R Vは6000万画素の高解像度に加えて素晴らしい高感度性能とダイナミックレンジを備えている。唯一の弱点は電子シャッターの歪みが非常に大きいことだけだ。Z8の画素数はちょうどよいもので多くの人に最適な画素数だ。電子シャッター専用なので、α7R Vに比べるとダイナミックレンジでは若干劣るが、それでも依然として素晴らしい画質だ。
どちらのカメラも素晴らしい画質で、素晴らしい写真が撮れ、画質の差は非常に小さいが、ここでは15MP画素数が多くダイナミックレンジの広いα7R Vを勝者とする。 - 連写:α7R Vの連写はロスレスRAWでは6コマ/秒で、本格的なスポーツの撮影には向かない。積層センサーを採用しているZ8はロスレスRAWで20コマ/秒と非常に速く、ローリングシャッター歪みの問題もない。Z8はスポーツや野生動物の撮影に最適だ。連写に関してはZ8が勝者でα7R Vは全く及ばない。
- 結論:それぞれのカテゴリの「勝ち」の数ではα7R Vが勝者だが、α7R Vが勝っている場合は僅差で勝っていて、Z8が勝っている場合は大差で勝っているのを念頭に置いておく必要がある。私は仕事で野生動物やスポーツは撮らず、より高い画質が必要なのでα7R Vを選ぶが、様々な被写体を撮る必要がある場合はZ8が良い選択肢かもしれない。
高画素機のα7R Vと積層センサーを採用して連写に強いZ8はあまり競合しない機種のような気がしますが、どうでしょうか。
AFはZ8も以前の機種と比べるとかなり進化しているようですが、それでもα7R Vには及ばないようで、ソニーの新しいAI AFの実力はかなりのもののようです。
一方で、動画に関してはZ8がα7R Vに完勝しており、動画畑のジョーダン氏が「最高の動画カメラ」と評価するなど、Z8は極めて高い評価を得ています。ニコンはZ9登場以来、動画の分野で急速に進化しているという印象です。
また、連写は積層のZ8と読み出しの遅い高画素センサーのα7R Vなので、これは勝負にならないですね。総合的には異種格闘技のようなもので、勝者を決めてもあまり意味がないような気がします。
to
管理人さんがおっしゃる通り得意分野が違う2機種なので比較にはあまり意味が無いですね。それぞれの分野でトップレベルのカメラだと思います。
一方でAFだけは依然としてソニーとキヤノンが頭1つ抜けているようですね。
タスク
似てるのは価格帯くらいですよね
EOS R5と比較した方が面白そうですけどちょっと古過ぎてフェアじゃないと思ったんですかね
えふ
AFに関しても、被写体や環境によって合焦速度や精度は変わりますので
特定のケースでだけ比較して優劣を言っても意味がないと思っています
ケロケロ
z8の被写体認識AFは認識した場所にAF枠を移動させているだけで後は通常のAFと同じ挙動をしているようですね。
なのでAF枠内で手前にあるものにピントが合ってしまう印象があります。
(他社の被写体認識AFを使い込んだ事がないので他は知りませんが)
近接撮影で猫を撮るとヒゲや鼻、まつげにピントを持って行かれる事が多いです。(惜しいもう1歩って感じで)
ある程度距離のある乗り物なんかはジャスピンでズバズバ撮れて気持ちいいですけど。
まーやん
一昔前はαシリーズの方がまつ毛AFと言われていましたが、AI-AFによって改善されたのでしょうか。
Z8はZ9と同じセンサーでα1世代のソニーセンサーと共通と思われますが、そういったことも関係しているのでしょうかね。しかし、これはあくまでセンサー(部材)であって、アルゴリズムは各社で独自に開発しているものと思ってます。
別の方もコメントしていますが、自分としても両社使用してみて、場面場面によって得手不得手のシチュエーションがあるように感じます。AFに関しては一概にどちらが優れているとは言えないですね。
個人的にはZ8を買い増してZ9との二台体制にしようかと考えていましたが、ニコンのAFに関しては、もう一段進化の余地が残されているような気がしているのでZ9、Z8の次期型を待っているような状況です。
チラリズム
「似てるのは価格帯だけ」ってのは全くもってその通りなんですけど、価格帯が同じだからこそ「50万のカメラを買おう」と思った時に脳裏に浮かぶのはこの2台なんですよね
いやまあ、最終的には用途と手持ちのレンズで選べって話なんですけど、Z8買った方、一瞬だけでも脳裏にα7RVやGFX50S IIがチラつきましたよね?w
私はチラつきましたw
myon
Z8の競合機ってα1じゃないんですかね?
価格帯で見た感じでしょうか?
Z8が飛ぶ鳥を落とす勢い。とは言ってもZ9とZ8の工場2ラインにして安い方のZ8が売れていく、というのはメーカーとして良い判断だったんでしょうか?
今後、値上げされたZ9が売り上げTOP10に入ってきたらびっくりですが。
すまほまにあ
自分はα7RVユーザーですが動画には疎いです
ちょっと昔は動画といえばパナかソニー
キヤノンやフジはプロやハイアマチュア的な用途には強いけどお手軽撮影には今一歩
ニコンやオリは上記に劣るという印象だったのが大きく変わったんですね
ヤーノシュ
ニコンは昔動画はニコンという宣伝が一時期あったように記憶しています
他社に追いつかれ追い越され
結局尻切れになりましたが....
Z9,Z8が今後どれだけプロの映像家さんに使われ次第では再び動画はニコンと宣伝してほしいものです。
そうでないと他社との切磋琢磨がなりたたないと思います。
myon
連投失礼します。
よく考えたら、オリンピック前にZ9sを出すならZ8を出すタイミングは正解かもです。
さすがに6、7ほっといてそれはないのかな?
はむたろす
連写が標準装備のキヤノンに対して、画素数と連写で分けるソニーとニコンは近しいと思いますが、
ラインナップ的にZ9の下になるZ8と競合するのは同じくα1の下になる連写機であるα9Ⅱではあり、高画素機であるα7RVの競合はZ7Ⅱですよね。
といってそれぞれ発売時期がだいぶ違うので比較したところで、な感じですし、
Z8とα7RVはラインナップ的な競合というより、同じお金だすならどっちがいいか?という価格帯の競合ということでしょうね。
どっちかならZ8だけど、レンズラインナップはソニーがいいな、
という悩ましいところです。