SonyAlphaBlogに、昨日発表されたソニーの望遠ズーム「FE 70-200mm F4 Macro G II OSS」のレビューが掲載されています。
・Sony 70-200mm F4 Macro G II OSS
- レンズは完全な耐候性を備えており、鏡筒の品質は優れている。外観は旧型とよく似ており、重さも同程度だがよりコンパクトになっている。また、最大撮影倍率0.5倍などのいくつかの付加的な機能を備えている。
- ズームリングの回転角は90度と非常に短く、スチルで素早くズームするのに便利だが、動画でゆっくりズームするにはあまり便利ではないかもしれない。
- フォーカスリングの動きは良好だが、もう少し重い方が良い。
- フードは切り欠き型で、偏光フィルターを回転させるための開閉式の窓は無く、内側にフェルトも貼られていない。標準的なフードだが、GMレンズのフードよりかなり劣る。
- 旧型と異なり、新型はテレコンに対応している。
- 三脚座は他のソニーのレンズと同様にアルカスイス対応ではない。
- XDリニアモーターによるAFは、非常に速く静かで正確だ。α1での的中率は95%以上で、瞳AF/動体追尾は完璧に動作する。
- 解像力は中央は70-150mmまでは素晴らしい値~際立った値だが、四隅は1段階低い値になる。200mmでは性能が低下し、6100万画素機で優れた描写を得るにはF5.6まで絞る必要があるが、4200万画素機までなら開放で優れた描写が得られる。
1.4倍のテレコン使用時は開放では良好な値にしかならず、F8まで絞るととても良好な値になる。2倍のテレコン使用時は開放からとても良好な値になる。マクロ域でも良好な結果を維持している。このレンズは全体的に素晴らしい性能だが、F2.8 GM II は更に優れた性能だ。
- ポートレートでも70-180mmまでは素晴らしい解像力で、自然でとても素敵な描写だ。200mmでは「良い」から「素晴らしい」まで結果がばらつく。
- 遠景の実写テストでは、70mmはF4で素晴らしい解像力だが、隅々までシャープにするにはF5.6まで絞る必要がある。200mmはとても良好な解像力だが、1段絞ると明確な改善が見れる。
- 歪曲はとても強い糸巻き型だ。
- 周辺光量落ちは開放でも穏やかでF8に絞ると解消する。
- 色収差は非常に少ない。
- 逆光耐性はこの種のズームとしては良好だがF2.8 GM II の方が優れている。
- F16まで絞ると良い光芒が得られる。
- 玉ボケは寄れるおかげで大きく柔らかく、よく円形を維持している。しかしF8まで絞ると絞りの形が現れる。テレコン使用時は玉ボケは初めから円形ではなく、あまり良い結果ではなかった。
- 後ボケはズーム全域でとても柔らかく優れている。
- 色再現は自然でとても良好だ。
- 動画時のAFは完璧に機能する。ズームリングは動画用にはもう少し回転角が大きく、滑らかに動く方がいい。このレンズはMFでズーミングした際にはパーフォーカル(ピント位置が変わらない)だ。フォーカスブリージングは見られない。
- タムロン70-180mm F2.8 Di III VXD、ソニーFE70-200mm F4 G、FE70-200mm F2.8 GM IIとの解像力の比較では、F4 G II は旧型のF4 Gよりはずっと優れているが、F2.8 GM II には明らかに劣っている。タムロン70-180mm F2.8とは非常に近い性能だ。
- 玉ボケ、後ボケの比較では、F2.8 GM II が最も良く、次いでF4 G II、そしてタムロンと旧型のF4 Gが続く。
- 発色はF2.8 GM II とF4 G II が素晴らしく、タムロンと旧型のF4 Gはやや劣る。
- 逆光耐性はF2.8 GM IIが最高で、F4 G II は2番手だ。
- 色収差はどのレンズも非常に少なく、差別化要因にはならない。
- 歪曲はF4 G II は大きいが、これは自動補正されるので差別化要因にはならない。
- 70-200mm F4 Macro G II は優れたレンズだが、価格が非常に高い。F2.8 GM II は軽量で解像力に優れ、AFは極めて速く、エルゴノミクスに優れた、あらゆる面で最高のレンズだ。タムロンはコストパフォーマンスで他の追随を許さないが、スポーツ用としてはAF性能に注意が必要だ。旧型のF4 Gは解像力とAF性能は平均的で、2400万画素機にのみ適したレンズだ。
- 70-200mm F4 Macro G II の近接性能は他のどの競合レンズよりも優れており、テレコンとの互換性もあるが、GMに搭載されている絞りリングは無い。動画での優れた性能を考えると、絞りリングの非搭載は残念だ。旧型のF4 Gと比較すると全ての面で優れているが、価格も大きく跳ね上がっている。
FE 70-200mm F4 Macro G II OSSは、旧型よりも解像力やAF性能が改善され、最大撮影倍率も0.5倍と非常に高く、テレコンに対応し、より小型化されていると申し分のないレンズに仕上がっているという印象ですが、記事でも指摘されているようにF4の望遠ズームとしては価格は少し高すぎるかもしれませんね。
また、FE 70-200mm F2.8 GM II が「あらゆる面で最高のレンズ」と大絶賛されているので、F4 G II の価格を考えると、思い切ってF2.8 GM II に行ってしまおうと思う人も多いかもしれませんね。
hui
歪曲を電子補正に頼る設計でしたか。
中央を外れた位置への演出に気を使いそうです。
しかし携行サイズは流行りに倣い嬉しい限りです!
長らく待った甲斐がありました。
muku
まあ確かに大口径レンズは魅力的ですが
背景をボカしたければ寄れるレンズにも強みが有ると思いますが
Kanuma
2倍テレコン使用時に開放で周辺までVery Goodというのが驚きです。評価上では単体、1.4倍テレコン使用時の開放望遠端を上回ることになります。こんな例いままでありましたっけ? 2倍テレコン使えば140-400mmの全域で等倍マクロになるので、がぜん興味が出てきました。ソニーの三脚座は即刻アルカスイス互換に変更して欲しいです。
まーやん
この焦点距離の望遠レンズだと、テレ端を常時使う人が多いと思うので、繰り出し式という煩わしいのではないでしょうか。
このサイズ感であればインナーズーム採用で多少サイズアップしたとしても、取り回しやバックを選ぶようなことはほとんどないと思います。
何より先代がインナーズームで、価格もF2.8より、かなりお手頃だった訳ですから、相対的に魅力度が下がっているような気がしてなりません。
そろいすと
重量や価格を考えると、
マクロ機能もある、タムロン70-180mm F/2.8 Di III VXDの方が明るいし良いと思うんですけどね。
どうしても純正じゃないと嫌とかなら仕方ないと思いますが。
rad
初代が安過ぎてかなり跳ね上がりがあるので高く見えますが、
RF70-200mmF4が24万弱なので、ハーフマクロが付いてて25万ならむしろ安い気がします。
RFはその分更にひと回り小さい、脅威のコンパクトさという魅力はありますが、
価格が同じでどっちが良いかと言われたら、マクロが付いた方が魅力的です。
kkcc
元記事で現地価格?2000ユーロとありそりゃ高いわとなりました
比較表を見るとGM2型の強さが際立っており
値上がり前に買っておくべきだったかなと
すー
マクロレンズと望遠レンズが欲しかったので、これを買えば一本で済ませられそう。
もう少しお財布に優しいと嬉しかったですが、ズームレンズで、しかもテレ端まで最大撮影倍率0.5倍というスペックを鑑みると、妥当なところですかね。
ht
この感じだとタムロンにするか、奮発して2.8 GM IIかどちらかになりそうな感じですよね
わざわざF4選ぶかは微妙な気がします
noppo
旧型から比べるとのけぞるくらい高いですが、
RF70-200F4とあまり変わらないんですね
機能や拡張性はてんこ盛りにしてくれているから、まぁ仕方ないのかな…
スナップ派
7月12日の発表を心待ちにしていたのだが、期待したほど小型軽量でもないし、画質ではGMに及ばないし、価格も含めてちょっと残念。
注目すべきはマクロ機能でテレコンを使えば等倍撮影も出来るのは画期的。20-70mmF4と同様に個性的な機能を持たせるが最近のソニーの特徴か?ただ自分はマクロ撮影はほとんどしない。
今後の望みはタムロンが70-180mmF2.8をⅡ型にステップアップしてくれる事。Ⅰ型は発売から3年目だしフォーカスロックボタンもない。大いに期待する。
スパークリング
マクロをあまり使わないので
専用マクロ単買わなくてよくなるって考えるか
別にマクロ機能いらないからタムロンやGM行くって考えるか
迷う…値段的にも
TT
よく花撮影なんかもするので、マクロに興味がありソニーストアで触ってきました。近くにテレコンまで用意してくれていたのでテレコンつけて等倍でのマクロ撮影やその後比較用にGMⅡでも試してみました。
良かったのは、三脚座付きでも軽い・コンパクト・ハーフマクロで相当近づけて撮影できる点。また、テレコンで等倍撮影できるのでマクロ撮影するには良い。
いまいちなのは、AFの速さ・精度ともGMⅡとの比較では、直ぐに分かるぐらい差を感じる点。
明日の予約開始まで正しい定価はわからないとのことでしたが、約25万ぐらいかもと。GMⅡとはほぼテレコン分の価格差ぐらいしかないなら、私もちょっと頑張ってGMⅡ購入の方が良いと感じました。もう少し安ければ心動くかも。