キヤノンの新コンセプト商品は「Withスマホ」がキーワード

ASCIIに、キヤノンマーケティングジャパンカメラ担当メンバーの主にPowerShot V10に関するインタビュー記事が掲載されています。

Vlogカメラ「PowerShot V10」で 「キヤノン」が描くカメラ市場復活への道

  • 現在、動画市場が大変な活気を見せている。プラットフォームが動画中心になってきていて、撮影デバイスも動画用機器が注目され、市場も盛り上がっている。
  • PowerShot V10のコンセプトは「365日、Vlogしよう」で、「動画を、かるがるキレイに。きっと毎日撮りたくなる」カメラ。
  • 既発のVlogカメラは、三脚を使わないと安定しないので、サッと取り出してパッと撮る感覚がない。
  • 一般的なVlogカメラは、液晶モニターが横にあるので目線も横に逸れてしまうが、V10はモニターが上部にあって(目線が)縦に動くので、目線も正面に来る。
  • 「Vlogの裾野を広げたい」という思いから、この形状(縦長の形状)や性能を選択している。
  • ヒアリングしてみると、通常のカメラタイプでは三脚が必要で、レストランやカフェなどで「‟撮ってる感‟がすごく出てイヤだ」という声も多かった。このV10は、コンパクトなので、さりげなく撮れてあまり目立たない。
  • 不満点の1位が「アクセサリーを別に持たなきゃいけない」ことだった。カメラに限らずスマホでも、立たせるには三脚が必要だが、その点、V10はほかに何も要らずに撮影できて非常にコンパクトだ。
  • V10で我々の立つ土俵は、スペックを競うことではなく、新機能よりもUIやユーザビリティ、使用性、操作性を重視している。V10はさまざまなシーンでまんべんなく使えて、とりあえずVlogでも始めてみようかな、と思う方々向けの機種。
  • 我々のミッションは、カメラ市場の領域を広げていくことだ。初めてのカメラとして手に取っていただけるようなデバイスを作るのが目的なので、V10のターゲットは、まさにスマホユーザーだ。スマホと対抗するのではなく、一緒に使っていただくのがいい商品だと考えている。
  • V10に限らず、望遠鏡型カメラのZOOMも含めて最近、我々が出している新コンセプトの商品は‵‵Withスマホ‵‵だ。スマホはライバルじゃなく、基本的には共存して、市場全体を盛り上げていきたい。‵‵VSスマホ‵‵ではなくて‵‵Withスマホ‵‵。それがキーワードだと思う。

 

PowerShot V10は、スペックはほどほどに抑えて手軽さやスタンドの利便性を全面に押し出しており、肩の力が抜けた機種という印象です。スマートフォンの影響で急速に縮小してしまったデジカメ市場ですが、そのスマートフォンと一緒に使ってもらう「Withスマホ」のコンセプトは、確かにデジカメ市場を再び拡大するための有力な手段かもしれませんね。