パナソニックはコンシューマ機への8K動画の採用は時期尚早だと考えている

DigitalCameraWorldで、中国のイベントでのパナソニックの幹部の発言が紹介されています。

No 8K for Panasonic: consumer demand "is not enough"

  • パナソックは8K動画競争に急いで参加する計画はなく、現時点ではコンシューマー市場には8K動画に対する十分な需要がないと考えている。

    これはパナソニックが「LUMIX S1H後継機が5000万画素センサーと8K動画機能を搭載する可能性がある」という3月の報道を受けての発言で、パナソニックはこの噂を明確に打ち消したように見える。

    中国で開催されたPhoto & Imaging 2023年でパナソニックの幹部への動画戦略に関する質問があり、ジャーナリストは他のメーカーが動画の軸足を8Kに移していることを指摘したところ、パナソニックの回答は「8Kはコンシューマー市場において十分な人気を博していない」という予想外のものだった。

    パナソニックは2017年に初めて8Kの採用を予告し、2022年の東京オリンピックに業務用8Kカメラの発表を約束したが、2019年にはコンシューマー向けカメラは2022年までは登場しないと述べていた。

    しかし、その後8Kカメラは登場せず、その結果、EOS R5 / R5C、α1、Z8 / Z9の成功への道が開かれた。パナソニックは8Kシステム全体が、この技術への投資を正当化するほど十分に普及していないと感じている。

    パナソニックは「8K動画機をいつ発売するかまだ明らかにできない」「コンシューマー分野で8Kは普及段階に達していない」「6Kや、6K・4Kのオーバーサンプリング、マルチアスペクトレシオ動画などの方が重要であり、8Kの開発の優先順位はそれほど高くない」との見解を示したと、Worth Buyingの記事は伝えている。

    それは正論だが、すでに他社が8K動画を搭載していることを考えると、3年前のEOS R5の方が、S1H後継機よりも将来性があるとも言える。パナソニックが8K市場の準備がいつ整ったと考えるのか興味深いところだ。

 

確かにコンシューマー機のユーザーで本当に8K動画を必要としている人は多くないかもしれませんが、ライバル各社が次々に8K動画機を投入する中で、S1Hシリーズのような動画に特化した機種で6Kに留まっているのは製品の訴求力で見劣りしないか少々気になるところです。パナソニックがいつコンシューマー機で8K参入を決断するのか、注目ですね。