パナソニック「G9II」は4K60pでバッテリー切れまでオーバーヒートすることなく録画可能

PetaPixelで、パナソニック「G9II」のレビュー動画が公開されています。

Panasonic G9 II Hands-On

  • ボディはクーリングファンが非搭載であることを除けばS5IIとほとんど同じだ。グリップは最高とは言えないが大きな問題はない。モードダイヤルにはロックボタンがあればよかった(G9にはロックボタンがあった)。
  • バッテリーはS5IIと同じで、バッテリーライフは390枚と素晴らしくはないが、実写ではこれよりも多くの枚数が撮れるはずだ。
  • EVFは非常に優れていて問題はない。
  • モニタはバリアングルで私には何の問題もないが、スチルカメラマンはチルト式モニタを好むように感じる。動画メインのGH6のモニタがチルトするのに、スチル重視のG9IIにGH6のチルト可能なモニタが採用されていないのは少々おかしい。
  • IBISはアップデートされ、スチルの撮影では遥かに安定していることが確認できた。
  • 連写はAF-Cで60コマ/秒(AF-Sで75コマ/秒)だ。バッファーは200枚(約3秒)で非常に優れている。
  • センサーは積層型ではないが読み出しは1/100秒とまずまず優れているので、ローリングシャッター歪みはあまり目立たず、電子シャッターも実用になるだろう。
  • AFは動物の認識が可能になり、子犬、鶏、馬などで非常に良い仕事をした。動体はとても上手く追尾し、AFの的中率は非常に優れていた。テスト機は、まだファームウェアが最終バージョンではないが、全体的にAF性能は非常に良かった。
  • 画質は、GH6ではISO800未満のダイナミックレンジが狭く低感度でノイズが多いという問題があったが、G9IIは低感度のダイナミックレンジが優れており、全体的にノイズが少なくなっている。

  • 動画はGH6にはない位相差AFが搭載され、AF性能が改善している。また、log使用時のダイナミックレンジブーストのネイティブ感度がGH6のISO2000からISO500に引き下げられたのでNDフィルターが不要になった。感度の引き下げによるマイナス面も見られない。
  • 動画の手ブレ補正は、デジタル補正併用時はこれまでのどのカメラの手持ち映像よりも安定している。また、ブーストモードを使用すると、ほとんど三脚を使用しているかのような映像が得られる。
  • G9IIにはクーリングファンが無いため動画のオーバーヒートを心配していたが、21度の室内で5.8K30pオープンゲートではバッテリーが切れるまでの1時間36分録画でき、非常に感銘を受けた。4K60pでもバッテリーが切れるまでの1時間36分録画できた。唯一オーバーヒートしたのは4K120pだが、それでも26分録画できた。このカメラの放熱性能は非常に優れており、GH6と比べても妥協はない。
  • G9IIはファンレス仕様なので、バッテリーがGH6よりも長持ちするという素晴らしい利点がある。GH6では録画で1時間強しかバッテリーが持たないので、G9IIは50%もバッテリーが長持ちする。
  • パナソニックはG9IIをスチル向けカメラだと言ってるが、G9IIは非常に暑い環境での長時間録画を必要としない限り、最もバランスの取れた最高のビデオカメラだと思う。

  • まとめ:G9IIのハンドリングは非常に気に入っており、AFも非常に上手く機能する。OM-1との比較では、スチルではどちらもいい仕事をすると思うが、動画に関してはG9IIが遥かに優れていることは否定できない。(動画レビュー担当の)ジョーダンは、G9IIをGH6よりも高く評価している。強力なハイブリットカメラを探しているならG9IIは検討の価値があると思う。

 

G9IIはスチルメインのカメラですが、このレビューを含め各所のレビューで動画に関して非常に高い評価を得ていますね。このレビューによると、動画では4K120p以外ではオーバーヒートしないというテスト結果なので、4K60pや5.8K30pでの動画の長回しをする場合でも安心して使えそうです。

スチルに関しても高評価で、被写体認識やトラッキングなどのAF性能はかなり好印象だったようです。また、センサーが非積層にもかかわらず電子シャッターの読み出しが1/100秒と結構速いのもポイントが高いですね。