シグマ「10-18mm F2.8 DC DN Contemporary」は十分な性能だが小型化のために多少の妥協が見られる

PetaPixelに昨日シグマが発表したAPS-C用の広角ズーム「10-18mm F2.8 DC DN Contemporary」のレビューが掲載されています。

Sigma 10-18mm f/2.8 DC DN Contemporary: How It Handles

  • このレンズの重さは255gで、どこにでも持ち運べる。ズームリングは段差が付いているので、見なくても(手探りで)見つけやすい。フォーカスリングは滑らかに動く。鏡筒にはAF/MF切り替えスイッチなどの、この2つのリング以外の操作部はない。
  • フードは非常にコンパクトだが使いにくい。このフードは、まっすぐに押し込んでカチっと所定の位置に収まる斬新な取り付け方法で、取り外すときはごくわずかに回すと取り外せる。これは上手く機能するが、通常の慣れ親しんだフードの取り付け方法とは全く異なるので、少し面倒だ。また、通常のフードよりも外れやすいかもしれないので注意が必要だ。
  • AFはステッピングモーターによる駆動で、速く静かで、AF速度に問題は見られない。動画では滑らかにフォーカスが遷移し、フォーカスブリージングもほとんど見られない。
  • 逆光ではコントラストは十分に維持されているが、残念ながらゴーストは発生し、開放でもゴーストが発生するのには驚いた。明るい光源がある場合は構図に注意が必要だ。
  • 光芒はF11以上に絞ると得られるが、ぼやけていてドラマチックな光芒とは言い難い。
  • 10mmでの最短撮影距離はわずか4cmで、ドラマチックなクローズアップ撮影が可能だ。

  • ボケは玉ボケに明確な年輪ボケが見られ、少しうるさく口径食も目立つ。絞ると絞りの多角形が見える。全体的にボケ味は洗練されているとは言えないが、それでもボケている部分は滑らかに描写される。
  • 解像力はかなりきちんとしていて、画質は望遠側がより良好だ。10mmでは中央は開放でも優れていて、F5.6に絞ると多少コントラストが改善するが、解像力はあまり改善しない。隅は開放では少しソフトで、これは絞ってもそれほど改善しない。
  • 18mmでは全体的に改善し、開放時の解像力も顕著な向上が見られ、絞ると実にシャープになる。18mmでは絞り値に関係なく四隅も安定している。
  • このレンズは画面全体で驚くほど均一な描写で、これは風景では恩恵が大きい。私なら可能な場合は少し絞るだろう。

  • このレンズは可能な限り小型化するためにいくつかの妥協をしたようだ。とは言え、このレンズの全体的な写りには満足しており、コンパクトな旅行用レンズが欲しいなら、このレンズは良い選択肢だ。また、コンパクトなジンバルとバランスが良くVlog撮影にも最適だ。
  • ライバルのタムロン11-20mm F2.8は、より重く価格も100ドルほど高いが、ズーム全域でシグマよりもシャープで、ボケの描写も若干優れている。
  • このレンズを購入するべきか? おそらく。コンパクトな旅行用レンズが欲しく、多少の妥協は受け入れるのなら、シグマ10-18mm F2.8は良い選択肢で、画質はほとんどの人にとって十分なものだ。

 

シグマ10-18mm F2.8 DC DNは、F2.8通しの広角ズームとしては驚くほど軽量コンパクトで使い勝手はとても良さそうですが、光学性能面では少し妥協が見られるようです。全体的な解像力はタムロン11-20mm F2.8の方が優れているようですが、シグマの小ささ軽さとワイド端が1mm短いのは魅力的ですね。