ニコンは「Z 35mm」を最後にレンズロードマップを廃止する

Nikon RumorsとPetaPixelで、ニコンUSAのマネージャーの今後のレンズロードマップに関する発言が紹介されています。

Nikon will no longer provide a roadmap for the development of future lenses(Nikon Rumors)

  • ニコンUSAのシニアマーケティングマネージャーのMark Cruzが、先日のAdorama Live Q&Aの配信で、ニコンZミラーレスレンズのロードマップに関する興味深い発言をしている。Mark Cruzは、Nikkor Z 35mm F1.2 Sのリリース後、将来のレンズに関するニコンのロードマップはなくなると述べた。ペンタックスは今年8月に同じことをした。彼らはロードマップを廃止し、今後のレンズ開発に関する情報を提供しないと発表した。

Nikon To Stop Releasing Lens Roadmaps(PetaPixel)

  • Adramaのライブ配信にゲスト出演したニコンのCruz氏は、ニコンの今後のレンズのロードマップに関する視聴者の質問に答えた。「Z35mm以降のロードマップについて質問した人がいたが、ロードマップの目的は達成された。もう目的は果たしたということだ」とCruz氏は述べた。「35mmがリリースされた後は、サプライズの連続になる。嬉しいサプライズだ。新しいロードマップは登場しない」

    Cruz氏は、ニコンのこの新しい方針の動機として、ユーザーを驚かせるというアイデアについて言及している。これは、中国で開催されたPhoto and Imaging 2023でキヤノンが述べていたことと同じだ。キヤノンは「レンズロードマップの価値は理解しているが、人々を驚かせる能力の方が価値があると考えている」と説明している。また、キヤノンはロードマップを提供しないことで、製品開発時の柔軟性がさらに高まると主張している。

    ロードマップで考慮すべきもう 1 つの側面は、来年登場するとわかっているレンズのために貯金している顧客は、今年別のレンズにお金を使う可能性が低くなるということだ。将来を見据えることは素晴らしいことでだが、これは現在の消費行動に顕著な影響を与える可能性がある。

    いずれにせよ、最新のロードマップに掲載されている Nikon Z 35mmがリリースされ次第、ニコンのロードマップは終了される。

 

ニコンは、ロードマップに残っているZ35mmの発表を最後にロードマップを廃止する方針のようですが、確かに柔軟にレンズの製品計画を変更するには、ロードマップが足かせになることもあるのかもしれませんね。

また、現在ではZレンズのラインナップもかなり揃ってきたので、ロードマップを公開して「将来これだけのレンズを揃えるから安心してZシステムを導入して欲しい」と主張する必要性があまりなくなったのかもしれません。今後のZレンズの「サプライズ」に期待したいところです。