ソニー「FE 24-50mm F2.8 G」は開放から満足の行くシャープさ

Photography Blogに、ソニーの新しい標準ズーム「FE 24-50mm F2.8 G」のレビューが掲載されています。

Sony FE 24-50mm F2.8 G Review

  • 鏡筒は金属とプラスチックのハイブリッドだ。重さは440gと軽量で、全長9.23cmと非常にコンパクトだが、広角端では2cm伸びる。全体的な作りの品質は非常に高い。α7 IVとの組み合わせでは完全にバランスが取れている。
  • AFは2つのリニアモーターで満足のいく速さ(被写体をロックするまでに約0.15秒)で、滑らかで正確だ。AFの迷いは全く見られなかった。また、動作音が静かなので動画にも最適だ。インナーフォーカスなのでフォーカシングでレンズの全長は変わらない。
  • ズームリングの回転角は約80度だ。
  • 色収差はコントラストの高い部分でも目立たない。
  • 周辺光量落ちは開放では見られ、完全に解消するには3段分絞る必要がある。
  • 歪曲はJPEGでもいくらかタル型と糸巻き型が見られる。RAWでは特に広角端で強いタル型の歪曲が見られる。歪曲は後処理で補正する必要がある。
  • 近接性能は24mmで19cm、50mmで30cm、最大撮影倍率はAF時0.3倍、MF時0.33倍で非常に優れている。
  • ボケは標準ズームとしては良好だと思う。
  • 24mmの解像力は中央は開放でも満足のいくシャープさで、F5.6-F11が解像力のピークだ。F16からは回折の影響が見られる。隅もほとんど中央と同じシャープさで、ここでもF5.6-F11で最も解像力は高くなる(35mmと50mmも同様の評価)。

  • このレンズはボケはとても素晴らしく、周辺光量落ちはあまり目立たず、色収差もほとんど見られない。近接性能は特に望遠端では優れており汎用性を高めている。1つ気になるのが24mmの強い歪曲だが、JPEGでは自動補正されるので気付かないだろう。鏡筒の品質は非常に優れており、機能も充実している。
  • FE24-50mm F2.8Gは多くの人が期待していたレンズではなかったかもしれないが、少なくとも既存のレンズの焼き直しではなく標準的なレンズとは異なる仕様のレンズだ。小型軽量設計と引き換えに望遠端を犠牲にしていもいい場合は、このレンズを検討する価値があるだろう。

 

ソニーのFE24-50mm F2.8 Gは軽量コンパクト設計のF2.8通しレンズですが、ズーム倍率を抑えた無理のない設計だけあって、ズーム全域で開放から良好な性能で色収差も少なくGレンズとしては申し分のない性能と言ってよさそうです。

歪曲は自動補正に依存しているようですが、これはミラーレス用のレンズの多くが同様の設計なので、補正後の画質が優れていれば問題はありませんね。

あと、小型化重視のレンズにもかかわらず寄れるのはポイントが高いです。ソニーは多くの標準ズームをラインナップしているので、このレンズの登場でどのレンズを選択するのかますます悩みが増えましたが、選択肢が多いのは良いことですね。