OMDS「OM-1 Mark II」のAFはOM-1から改善され賢くなっている

PCmagに、OMDS(OM SYSTEM)の新型m4/3機「OM-1 Mark II」のレビューが掲載されています。

OM System OM-1 Mark II Review

  • OM-1 II ではブランドのロゴがOM SYSTEMに変更されている。オリンパスの事業売却から数年間、品質の低下は見られないが、技術の大きな進歩も感じられない。OM-1 II には確かにいくつかの新機能があるが、TG-7やOM-5はロゴを付け替えた古いカメラにすぎない。OM SYSTEMが停滞を続けるのか90mm Macronoような素晴らしい更なる製品をリリースするのかは、時間が経てば分かるだろう。私はPEN-Fを復活させて欲しい。
  • ボディは1つ変更があり、プラスチック製の前後のコントロールダイヤルがゴム引きに変更されている。新しいダイヤルは厚手の手袋をしている場合でも操作しやすくなっている。
  • グリップは思いレンズの使用に適した深さがあり、中指の部分が細くなっていてとても快適で、非常に気に入っている。
  • EVFと液晶モニタは旧型と同じだが、EVFは非常に鮮明で倍率が高く、動きも滑らかで品質に不満はない。EVFはα6700よりも格段に優れており、G9IIやX-H2Sと同等だ。
  • バッテリーライフはOM-1の520枚から、500枚に低下している。この値はG9IIの390枚を上回るが、X-H2Sの580枚には及ばない。
  • AFはOM-1のクアッドピクセルフォーカスシステムの改良版が採用されており、被写体認識は十分に賢い。被写体認識はOM-1よりも優れている。たとえば、人体の検出により、顔が見えない場合でも被写体をより上手く追い続けることができる。また、木の枝の後ろで検出された鳥をより上手く捉え続けることができる。
  • センサーは積層型だが電子シャッターのスキャン速度は1/125秒だ。これは一般的なメカシャッターの半分の速度で、Mark IIも旧型と同等だ。しかし、ほとんどのケースで電子シャッターのスキャン速度は歪みを避けるのに十分な速さだ。
  • 連写速度は旧型と同じだが、バッファが2倍になっているので、より長い時間連写できる。バッファがフルになるまでに120fpsでは215枚、25fpsでは275枚、50fpsで235枚撮影できた。
  • コンピューテーショナルフォトに関しては、OM-1 II は他社の先を言っている。LiveND機能が拡張されており、ND128に対応し、GND(グラデーションND)機能も追加された。この機能は日の出や日没など風景の撮影時に露出のバランスを取るのに便利だ。GNDは任意の点を中心点に設定することができ、また、自由に回転させることができる。
  • 手ブレ補正は最大8.5段分の効果が謳われており、OM-1よりも優れている。9-18mmのレンズでは1/2秒では一貫してシャープな画像が得られ、1秒でも良い結果が得られるケースの方が多かった。
  • 画質は旧型と同等で、ISO1600以上でコントラストが低下してくる。ノイズはISO3200以上で目立ち始め、コントラストが低下するがISO12800まではノイズは比較的細かいままだ。画質は全体として他のm4/3と同程度で、G9IIと同じような特性だ。
  • 動画に関しては旧型とほぼ同じ性能で、9:16の録画が追加されているが時代遅れだ。動画の手持ち撮影では優れたIBISの恩恵が受けられるが、これはG9IIにも当てはまる。G9IIはより多くの動画モードを備え動画用としてはより優れたカメラだ。X-H2SもメモリカードでProRes記録が可能で傑出している。

  • OM-1 Mark II は旧型にいくつかの思慮深い改良が加えられている。卓越した手ブレ補正とコンピューテーショナルフォト機能を組み合わせることで、通常、三脚やフィルターが必要になるような写真を撮ることができる。OM-1 IIは写真撮影の喜びを感じさせてくれるが、価格が高く、動画機能が弱いため、G9IIをm4/3カメラのエディターズ・チョイス総合1位に推奨する。G9IIの方が遥かに安価で、スチルの画質はOM-1IIと同等で、動画機能では遥かに優っている。
  • 良い点:IP53防塵防滴のマグネシウムボディ、大きくクリアなEVF、効果的なIBIS、最大120コマ/秒のブラックアウトフリー連写、50コマ/秒で信頼できる被写体認識AF、LiveND機能。
  • 悪い点:動画がライバルに後れを取っている、

 

OM-1 Mark II はAFに関しては改善が見られるようで、人物や鳥などの撮影ではかなり期待できそうな結果ですね。GND機能はグラデーションフィルターを装着するのに比べると手軽に撮影できて、かなり有用な機能で訴求力がありそうです。また、電子ダイヤルは地味な改善ながら、使い勝手がかなり良くなりそうですね。

動画に関してはライバルに完敗のようで、このため総合評価ではG9IIに負けてしまったようですが、スチル機として考えるとOM-1 IIはマイナーチェンジ機ながら訴求力は結構上がっているという印象です。