シグマはRFマウントの要望に応えたいと考えてはいるが現時点では何も言えない

phototrendにシグマの山木和人社長のインタビューが掲載されています。

Interview Sigma CP+ 2024

  • (新しい魚眼レンズ15mm F1.4ははぜ魚眼かつ大口径にしたのか?)
    天体写真家達が非常に明るい魚眼を求めていたからだ。このレンズの需要が限られているのは分かっているが、我々はシグマが光学のリーディングカンパニーでありたいと思っており、このような特別な目標を持つことが我々の使命だ。

  • (天体写真家は重要な顧客か?)
    イエスだ。プロもアマチュアも非常に重要だ。需要は限られているが天体写真家の顧客と仕事ができることに大きな喜びを感じている。我々は売上のためだけでなく、情熱のためにこの仕事をしており、特別なレンズの開発に熱心に取り組んでいる。

  • (500mm F5.6 DG DNは驚くべき小ささだが、このサイズをどうのように実現したのか?)
    通常このような小さなレンズを作るには回折光学素子が必要だが、このレンズは特殊低分散ガラスを多数使用し、回折光学素子と同様の結果を得ている。これには極めて高い精度が要求される。

  • (500mm F5.6のインテリジェントな手ブレ補正システムOS2は既存の古いレンズにも導入できるのか?)
    イエスだ。しかし、新しいレンズほど最適化のレベルは高くない。新しいレンズは設計段階からOS2への対応を考慮している。古いレンズにOS2を導入すると性能が改善される可能性はあるが、新レンズよりは劣るだろう。

  • (15mm F1.4 DG DNはかなり大きいが、明るさを妥協してF1.8にすることはできなかったのか?)
    天体写真家の要望を達成するにはF1.4の明るさが必要だった。

  • (一部の情報筋はシグマがCP+でRFマウントのレンズを発売すると信じていたが?)
    残念ながらこの件に関しては情報を提供することはできない。顧客の要望があるのは承知している。ますますRFマウントの要望は多くなっており、要望に応えなければならないと考えてはいるが、現時点では回答することができない。

  • (フルサイズ用のニコンZマウントレンズの発売は?)
    Zマウントには既に3本のレンズがあるが、APS-C用だったためか、ニコンユーザーからの評判はあまり芳しくない。フルサイズは我々にとってチャンスの源だが、市場の反応を見るためにAPS-C用のレンズを発売した。

  • (フルサイズのレンズに対する市場の反応を見るにはフルサイズのZレンズを発売する必要があるのでは?)
    はい、もちろん(笑)

  • (70-200mm F2.8 DG DN SportsはLマウントのようにEマウントでもテレコンに対応する日が来るのか?)
    ノーだ。テレコンはLマウントのみの対応だ。

  • (Foveonセンサーに関して何か情報はあるか?)
    まだフルサイズより小さいプロトタイプ製造段階で、現在新しい画素アーキテクチャのテストを行っている。これは昨年述べた内容で、それ以来大きな進歩はない。昨年テストした新しいチップは上手く機能したが、いくつかの設計ミスも見つかった。エラーを修正したら、プロトタイプを製造するパートナーに送信するが、量産化についてはまだ合意に至っておらず、これが課題となっている。

  • (シグマは他の超望遠単焦点レンズを発売する予定はあるか?)
    鳥や自然の写真を好む人が増えており、これは成長しているセグメントだ。正直に言うと現時点のロードマップにこの種のレンズは無いが、将来に向けて検討する価値はあると思う。

 

RFマウント対応レンズに関してはキヤノンからも発言がありましたが、どちらも曖昧な内容で、ライセンスの条件でなかなか折り合わないのかもしれませんね。

Zマウントのフルサイズ用のレンズはタムロンが既に投入してきているので、ライセンス上の問題はないと思いますが、APS-C用のZレンズの反応が芳しくないということで、どうなることでしょうか。

また、Eマウントレンズの将来のテレコン対応に関しては否定しており、含みを持たせることもなかったので残念ながらあまり期待できそうもありませんね。