富士フイルムは「X-Pro」と「X-E」シリーズを止めてはいない

Phototrendに、CP+会場で行われた富士フイルムのイメージングソリューション事業部商品企画部長のインタビューが掲載されています。

Interview Fujifilm CP+ 2024 : « Nous n'avons pas arrêté les séries X-Pro et X-E »

  • (X-Proシリーズのようなレンジファインダースタイルの次世代ハイブリッドは登場するのか?それとも、X100シリーズやX-Tシリーズの間でその立ち位置を見つけるのが難しいのか?)
    レンズ交換式のレンジファインダースタイルカメラが近日中に登場するかどうかは言えないが、X-Proシリーズを止めてないことははっきりさせておきたい。X-TシリーズやX100シリーズだけでは、純粋な写真撮影体験を期待する全ての顧客を満足させることはできないと考えている。

  • (X-Eシリーズは廃止されたのか?)
    X-Proシリーズと同様に、これ以上のことは言えないが、X-Eシリーズを止めたわけではない。

  • (X-H2Sが優秀であるにもかかわらず、スポーツ写真市場での地位を確実するのに苦戦していると聞いた。顧客の訴求力を上げるために新しい望遠単焦点を開発する予定は?)
    スポーツ写真は厳しい市場だが、我々はまだ取り組み始めたばかりだ。今後の計画については言えないが、常に顧客の要望に耳を傾けていく。

  • (X-Transは存在理由がなくなるという言う人もいるが、GFX同様にAPS-Cにもベイヤーセンサーを検討しているのか?)
    X-Trans以外のセンサーは検討していない。この独自の配列によって、高解像度とモアレや色ズレの除去を両立できるメリットがあると考えている。

  • (X100VIへの要望などのようなものがあったか?)
    多くのユーザーから機械式の手ブレ補正と、REALA ACEのフィルムシミュレーションの要望があった。一方でデザインは現状のままでいいという意見が多かった。

  • (X100VIのIBISユニットはどのようにしてこれほどの小型化できたのか?)
    X100のサイズを維持するために、これまでで最小で最も薄いIBISユニットを開発した。薄型化のためにケーブルを側面に出してメカと重ねることで、X100Vと比べて厚さ2mmのサイズアップに抑えている。このIBISユニットはX-T5のものよりも6mm薄くなっている。

  • (X100VIのデザインは旧型とほぼ同じだが、これ以上は改善できないということか?)
    同じデザインコンセプトを維持したいと考えた。しかし、グリップはわずかに深くなっており形状も改善されて、握りやすくなっている。

  • (X100VIのLimited Editionを発売しようと思ったのはなぜ?)
    富士フイルムが今年創立90周年を迎えるので良い時期だと思った。限定版はマーケティングには効果的だが、やりすぎると逆効果になるので注意が必要だ。次の限定版は100周年かもしれない(笑)。

 

富士フイルムがX-ProとX-Eシリーズが終わっていないことを明言したので、X-Pro4とX-E5の登場を待っている方はこれで少し安心できますね。また、純粋なスチルの撮影体験にも言及されているので、X-Proシリーズはよりスチルが楽しめるような機種が期待できそうです。賛否両論のHidden LCDがどうなるのかも気になるところですね。