CP+2024は若年層や女性層、ファミリー層に向けたイベントや展示が目立った

日経クロストレンドに、CP+2024年の展示動向の分析記事が掲載されています。

【CP+リポート】主要カメラメーカー、2024年展示を振り返る

  • ニコン:カメラ好きだけでなく初心者、若年層、女性層へのアピールが強く感じられた。特徴は、女性モデルだけでなく男性モデルも用意していたこと。このエリアは女性や若年層の姿も多く見かけられ、狙い通りにZfやZfcが女性や若年層の人気を獲得していることがうかがえる内容だった。
  • ソニー:圧倒的な技術力や製品力で表現の幅が広がるという従来のコンセプトに加えて、プロカメラマンから初心者層まで、静止画から動画まで、すべてのユーザーに寄り添うというメッセージを打ち出していた。 ソニーも、女性モデルと男性モデルを起用しており、女性も含めて幅広い来場者にアピールしていた。
  • OMデジタルソリューションズ:アウトドア狙いでソニーとは対照的にターゲットを絞った展示を行っていた。 展示の中心は、24年2月に発売したばかりのフラッグシップ機「OM-1 Mark II」だ。小型化しやすさや高い防じん防滴性能の強みを生かし、アウトドアでの撮影に強いことをブース全体でアピールした。

  • CIPAの統計によると、23年のデジタルカメラ総出荷は、数量こそ前年比96.4%と減少しているものの、金額では前年比104.9%の約7143億円と増加している。高単価・高付加価値製品へのシフトがますます強まっていると言える。
  • 23年のCP+2023では、大手カメラメーカー各社がミラーレス一眼へのシフトを打ち出し、またVlogからプロフェッショナルな撮影まで、動画撮影や動画配信に関連した展示が目立った。 CP+2024ではそれに加えて、若年層や女性層、ファミリー層に向けたイベントや展示が目立ち、写真サークルの出展や作品展示もこれまで以上に目に付いた。高額化するカメラがマニアだけの物にならないよう、初心者、若年層、女性層の取り込みにカメラ業界全体で取り組んでいる、そんな姿勢が伝わってくるイベントだった。

 

スマートフォンの普及によるカメラ市場の急激な縮小に伴って、カメラメーカー各社は高価なハイエンド機中心のラインナップにシフトしてきましたが、最近は若年層や、女性層、ファミリー層に向けた展示が目立つということで、少し傾向が変わってきたようですね。新しい層の開拓で、カメラ業界がどのように変わっていくのか注目したいところです。