ニコン「Z 28-400mm f/4-8 VR」は期待以上の立派な画質

photography life に、ニコンの高倍率ズーム「Z 28-400mm f/4-8 VR」の実写レビューが掲載されています。

Nikon Z 28-400mm f/4-8 VR: First Impressions

  • このレンズの重さは725g、全長は14センチで、標準ズームとしてはニコンで最も大きいが、他のレンズ2~3本の代わりにこのレンズを持ち歩けば、バックパックに弁当箱を入れるスペースが確保できるだろう。
  • 他の高倍率ズーム同様にこのレンズも望遠側では鏡筒が繰り出し、約25cmの長さになるが、鏡筒のパーツは高精度な作りで、繰り出した状態でもほとんどぐらつきは見られない。これは称賛に値する。
  • このレンズは暗さにもかかわらずAFは非常に速く、比較的ゆっくりと飛ぶサギをAFで追うのはそれほど難しくなかった。ただ、ピントが鳥の頭ではなく翼に合ってしまうことがあった。また、鳥の採食の撮影ではAFが少し迷うことがあった。これはF8という暗さのたまだろう。

  • 画質はどうだろうか? 非常に高画質でZシステムで最高のズームの1つであると考えられているZ24-120mm f/4と比較してみたが、その結果には驚いた。Z24-120mm f/4が明らかに優れていると予想していたが、28mmの等倍切り出しの比較では、隅でZ24-120mmが少しシャープだが、それほど大きな差ではない。120mmの比較ではより違いが顕著になり、Z24-120mmはよりシャープでコントラストも優れている。
  • 望遠端はズームの弱点であることが多いが、Z28-400mmは400mmではかなり強い色収差があることに気付いた。色収差は広角側よりも明らかに目立つ。
  • ボケはレンズが暗いので、被写体を背景から浮き上がらせにくいが、ボケの質は別の話で、ボケ味には大きな不満はない。しかし、玉ボケはやや輪郭が目立ち、内部の模様は魚の鱗を思わせるものだ。また、周辺部では玉ボケは猫の目状になる。

  • Z28-400mm f/4-8は他にはないレンズで、他のレンズと比較するのは難しいが、画質の点では期待を上回っていた。Z24-120mm f/4Sと比較すると特に望遠側にはそれほどシャープではないが、私は思っていたほど大きな差ではなく、Z28-400mm f/4-8は立派な性能だった。400mmもマーケティング上のギミックではなく、色収差は目立つものの結果は全然悪くはないもので、問題なく使えると思う。AFも通常の動体撮影なら十分だ。
  • 400mmで撮影して等倍に切り出したサンプル画像を見て欲しい。ニコンの最もシャープなレンズと同等ではないが、お粗末な性能だとは思わないだろう。
  • このレンズは幅広い被写体をカバーする必要がある場合に適した選択肢だと思う。旅行用としては定番になるだろう。最大の欠点は暗さだが、F8で問題なければこれは理想的な無人島に1本だけ持っていくレンズになるだろう。

 

一昔前は28-400mmのような超高倍率ズームは画質についてどうこう言うようなレンズではありませんでしたが、Z28-400mm f/4-8は望遠端で若干甘くはなるものの不満のない画質を維持していて、レビューの通り、スペックを考えれば立派な画質という印象です。

AFもちょっとした動体撮影なら十分こなせそうで、旅行や散策で良い被写体と出会えたら鳥や野生動物なども撮りたいという人には最適かもしれませんね。