SonyAlphaRumorsに、ソニー、キヤノン、ニコンなどの新型カメラの発表が遅れてる理由に関する記事が掲載されています。
・Rumor about some camera launch delays because of European regulations...
- ソニー、キヤノン、ニコンなど一部の企業が2024年に新型カメラを発表していないことに気付いているだろうか。信頼できる情報筋によると、メーカー各社は新しいEUの規制に対応するため、いくつかのカメラの発表を遅らせているとのことだ。
この情報のソースは非常に信頼性が高い。このソースはニコンZ6IIIが発表が延期されたカメラのうちの1つであることを例に挙げたが、それ以上の詳細は教えてくれなかった。
ここからは私の推測だ:1ヶ月前、信頼できるソースがソニーZV-E10IIの発売が5月下旬から6月頃に少し遅れる可能性があると述べていた。このこと(EUの規制への対応)が理由かどうかは不明だが。
アップデート:別の情報筋によると、カメラに影響する新しい2つのEUの規制があるとのことだ:
1)USB-Cポート:2024年12月28日から、EU域内で販売されるすべての携帯電子機器は、有線充電用のUSB-Cポートを搭載しなければならない。この規制はデジタルカメラにも適用され、廃棄物の削減と使い勝手の向上を目指している。また、互換性を確保するため、充電速度の統一化が義務付けられている。パッケージには充電器が付属しているかどうかを示すピクトグラム(絵や図)を記載する必要がある。
2) AI法:2024年にも施行される可能性があるEUのAI法は、人工知能(AI)が安全かつ倫理的に使用されていることを保証するのが目的だ。顔認識などのAI技術を使用するカメラは、データの保護とセキュリティに確保するための特定の要件を満たす必要がある。
確かに、ソニー、キヤノン、ニコンの新型カメラの噂はかなり以前から流れており、CP+前あたりに正式発表されてもおかしくない雰囲気でしたが、その後、どんどん噂の発表時期が先送りされてきたので、SARの言うような理由で遅延している可能性も十分考えられそうです。
USB-Cに関してはかなり以前から義務化がアナウンスされていたので、今になって急いで対応しているとしたら、2つ目のAI法の方でしょうかね。
ドライブリプレイ
EUによる所謂「欧州規格」が日米のそれと決定的に異なるのは、市場からの強制撤退まで命じる極めて強い力を持っているという点。
しかも、製品の安全性も絡む「一般安全司令(GPSD)」に関わる規格は、家具や文具など、ほぼすべての製品が対象で、しかも、勉強会を開かねば理解出来ないほど、うんざりするぐらい規定が細かいし、時には、言いがかりといえるような独善的な規定によって、デザインの自由度すら許されなくなることもある。
(何せ、規定が「司令」として発せられてる訳だから^^;)
最早、自由主義市場経済といえず、EU政府がどの製品を売るか?を決めている社会主義国と言っても良いぐらいなんで、日本人の感覚では理解できない事も多い。
カメラは家電と同じく電気を使用するゆえ、家具や文具の比でないぐらい、規格に対応するのには、ご苦労が多いだろう。
rocky
確かにカメラのAIも、今のうちに法律の網を被せておく必要がありそうですね。そのうち、AIの「独断」で撮った写真を勝手にSNSにアップしてる、なんて事にもなりかねませんからね。
Oort
EUの規制で遅れているなら安心しました。
しばたろう
1)のUSB-Cポートに関して、充電速度の統一化が義務付けられているということが気になります。
USB-Cにおける充電速度の規格としてUSB PD規格が存在しますが、USB PD規格に対応させるためには、USB PD規格に対応したフルスペックのUSB-C IF用の制御用ICチップが必要になります。
現在充電対応のUSB-Cポートを搭載したデジタルカメラの中には、従来からのmicroUSBから端子と結線だけをUSB-Cに置き換えた機種も少なからず存在し、もしEUが充電対応のUSB-Cポート搭載に加えて充電速度の統一化を求めているのであれば、電源周りの再設計が必要になることを意味しているかと思います。
ASA
不自然な録画最長時間とか、バッテリーの細かい型番更新とか、デジカメの仕様は以前からEUルールの縛りがきついですね
ローカライズより統一しといたほうがメーカーも楽なので、影響はグローバルに波及します
日本の消費者は期せずしてEU縛りの奇妙な影響を金銭面や使用の制限で受けてきましたが、今回もですか
まる
規格や規制には、認定と称して他国メーカーのノウハウを開示させようとする提案や、そうはならないだろみたいな理解不足の提案もあるので、面倒な事ににならぬようカメラメーカーを含む日本の製造業もロビー活動しているはずですが、まあいろいろ出てくるみたいですね・・・
ダブルマウント使い
詳しくないのでよくわからないのですが、施行前のAI法の規制については施行前に発売してしまえば抵触しないのではないのでしょうか?
ソフトウェアだけの問題なら後からファームウェアアップデートで対応する手もありそうですし、逆に発売前に仕様変更をしているとなると数か月~年単位で発売が遅れることもありうるのではないでしょうか?
逆に新製品を発売している富士フイルムやパナソニックなどのメーカーは、もともとAI法の要件を満たす形で開発を進めていたということ?