キヤノン「EOS R5 Mark II」は今まで使った中で最高のカメラ

DigitalCameraWorldに、積層型センサーを搭載したキヤノンの新型機「EOS R5 Mark II」のレビューが掲載されています。

Canon EOS R5 Mark II review: still the best damn camera you can buy

  • ニューラルネットワーク画像処理は、AIアルゴリズムとディープラーニングを使用して、カメラ内アップスケーリング (4500万画素を1億8000万画素に変換) や高感度ノイズ低減 (ノイズの2段階除去) などの機能を実現している。 こうした機能は、しばしばギミックのように聞こえるが、EOS R5 Mark IIのこの機能はギミックではないと断言できる。

  • AFの新しいアクション優先モードでは、ボールを持っている選手を追跡できるだけでなく、ボールが次にどこに行くかを予測して、常に適切な人物に焦点を合わせることができる。
  • 登録人物優先モードでは、登録した人物10人の顔を優先順位に従ってランク付けできる。登録は実際の人物を撮影するか、ネット上の画像でもできる。チームのスター選手や有名人、政治家などを優先して追いかけることもできる。
  • EOS R5 Mark IIはこの2つのAF機能のタッグで、認識した被写体にこれまでに前例のないAFの食付きを実現している。

  • R5 Mark IIには通気口があり、またグリップのファンで冷却することで、アクティブ冷却もできる。その結果動画のオーバーヒートまでの時間は非常に長くなる。(以下はシャットダウン温度「高」の場合)
動画モード カメラ単体 冷却ファン高速
8K60p RAW LT 18分 21分
8K30p Long GOP 37分 120分以上
4K120p Long GOP 22分 26分
4K60p Long GOP 120分以上 無制限
  • R5 Mark IIは、バスケットボールでボールハンドラーがディフェンダーの頭上を越えてボールを空中に投げ上げ、チームメイトがジャンプして空中でボールをキャッチし、スラムダンクでプレーを終える過程を、すべてのコマで追跡してフォーカスを維持した。これはすごいことだ。ほとんどのAFシステムは、このようなプレーに騙される。ソニーα9 IIIのAFは不規則な瞬発的な動きに簡単に騙されてしまった。デュアルピクセルAF II は過去のものになり、今後はデュアルピクセルインテリジェントAFが全てのAFシステムを評価する基準となるだろう。
  • 視線入力AFはR3でも感心したが、R5 Mark II は細かい目の動きへの反応が遥かに優れている。視線を検出できる距離も長くなっているので、メガネをかけていても顔をファインダーに目一杯近付ける必要がなくなった。
  • カメラ内アップスケーリングとノイズ除去は、どちらも非常に優れており、今後、カメラの解像度と高感度についての考え方を変えることになると思う。
  • 現時点での小さな問題は、β版のファームウェアのプロトタイプ機では、脈動するナイトクラブの照明で若干のバンディングが見られたことだ。大きな問題ではないが、製品版でも発生するのか確認したいと思う。

  • EOS R5 Mark IIの初期の評価:仕事で多くのカメラを使っているが、これは今まで使った中で最高のカメラで、まさに私が望んでいたことを実現してくれる。簡単に言えば、これはキヤノンの究極のカメラだ。
  • 良い点:1億8000万画素のカメラ内アップスケーリング、8K60p RAW動画、30コマ/秒の連写、予測AI AF。
  • 悪い点:強い光の下でバンディングが見られる、アップスケーリングはJPEG/HEIFのみ、ノイズ低減

 

EOS R5 Mark II のAFはEOS R1譲りの高性能のようで、ここではトリッキーな動きのバスケットボールの撮影でα9 IIIよりもよい結果が得られたようですね。

カメラ内アップスケーリングとノイズ除去もEOS R1同様の非常に高い評価で、これらの機能はカタログ用のギミックではなく実践でも使えそうな印象です。

動画のオーバーヒートに関しては、4K60pでは冷却グリップなしで120分以上録画可能ということで、4K60pまでなら本体だけで問題なく長回しができそうですね。