ソニー「ZV-E10 II」はVlogカメラとしては最も完璧に近いカメラ

DigitalCameraWorldに、ソニーの新しいVlog機「ZV-E10 II」のレビューが掲載されています。

Sony ZV-E10 II review: Sony perfects its vlogging formula

  • 価格はZV-E10から200ドルも値上がりしたが、それでもお買い得なカメラだ。このカメラは旧型のZV-E10の妥協点が修正されており、価格の上昇は完全に正当化されると思う。
  • スチルも撮ることができるが、本格的な写真家向けのカメラではない。本体では画像の設定をほとんど制御できず、また、メカシャッターがないため、動きの速い被写体は歪んでしまう。とは言え、α6700と同じセンサーと画像処理エンジンなので画質自体は優れている。
  • キットレンズは動画向けで、4K60pでは問題ないが、非常にシャープなスチル用レンズというわけではない。
  • 動画に関しては基本的にFX30で、期待を裏切らない素晴らしい画質だ。自動設定で撮影した動画はシャープで色鮮やかで、スマートフォンの動画よりも遥かに優れている。
  • 4Kでは熱くなるが、4K60pでシャットダウンするまでに45分撮影できた。
  • 内蔵マイクが優れた性能で、他のほとんどのカメラの内蔵カメラを上回っている。
  • AFは旧型に比べて改良されており、より高速かつ正確で、この価格帯では最高のAF機能を備えている。ただし、複雑なシーンはAFが遅くなることが何度か合った。AIチップが無いので、被写体認識と追尾では他のAIチップを搭載したカメラには劣っているが、顔と瞳の認識は問題ない。動物の認識はAIチップ搭載機に一歩劣り、ヒット率が理想よりも低かった。また、動物園での珍しい動物の撮影ではAFは惨敗した。
  • バッテリーライフはNP-FZ100の採用で大幅に向上した。ソニーは1回の充電で195分連続録画できると言っているが、これはテスト結果から妥当な数字のようだ。
  • ZV-E10はバッテリーライフが短かったり、4Kのクロップが大きいなど、いくつかの点で不十分だったが、幸いなことにZV-E10IIではこれらの問題がほぼ全て解消している。しかし、AIチップがないので、被写体認識が制限され、自動フレーミングも利用できない。また、IBISも搭載されていないので、完璧なオールラウンドカメラではないが、現時点で入手可能なVlogカメラとしては最も完璧に近いものだと思う。旧型に比べると価格は高めだが、市場にこの価格で同等のカメラは他にはない。欠点はあるがブイロガーやコンテンツクリエイターにとって非常に魅力的な選択肢だ。
  • 良い点:ほぼクロップなしの高品質な4K、小型カメラ用としてはしっかりとしたグリップ、バッテリーライフが大幅に改善、より高品質なストリーミング。
  • 悪い点:AIチップが無いため被写体認識が弱い、自動フレーミングができない、小さなボデイなので大きなレンズとの相性がよくない、IBIS非搭載。

 

ZV-E10II はメカシャッターがなくなったので、スチルに関しては後退していますが、Vlogカメラとしての完成度は申し分ないようなので、動画メインの方にはかなり訴求力がありそうです。AFは人以外の被写体認識が弱いという評価なので、動物など人以外の動く被写体を良く撮る場合は他のAIチップ搭載機を検討した方がよさそうですね。