キヤノンは新しいクリエイター層がカメラ市場にとって非常に重要になることを確信している

DPReviewに、キヤノン開発陣のインタビューが掲載されています。

"We want to make greater use of deep learning technologies"

  • これまで、キヤノンはユーザー層をプロ、ハイエンドアマチュア、エントリーレベルのユーザーに分類してきた。しかし、これらに加えて、新しい「クリエイター」というユーザー グループが誕生した。クリエイターは、写真を撮影するだけでなく、写真を処理して共有できる、よりカジュアルな機器を求めている。また、より優れた動画機能への需要も大幅に高まっている。このユーザーグループがカメラ市場全体にとって非常に重要になると確信している。

  • 映像の世界は2Dから3DのVR、MR、ARへと拡大していくことを確信している。このトレンドはカメラ業界全体で、コンシューマー市場だけでなくB2B市場にも確実に起こるだろう。
  • キヤノンにはカメラメーカーとして、3D映像を可能にするカメラシステムを作る役割がある。現在、3Dレンズは1本しかないが(※このインタビュー後に2本目の3Dレンズが発表された)、このトレンドに対応するために、3DやXR向けのシステムをもっと手頃なレベルにまで拡充していく。3DやVR、MRなどになると、見るために何らかの加工が必要で、見るためのデバイスも必要だ。そこは我々が活躍できる分野なので、ビジネスチャンスがあると思っている。

  • AFの分野では、被写体認識にディープラーニング技術を活用してきた。これまでは、人物の顔や動物、乗り物などの「被写体の種類の判別」に重点を置いてきたが、今後は、ディープラーニング技術をさらに活用し、より複雑な動きや状態の変化を認識できるようにしたいと考えており、AFのさらなる向上を目指している。
  • 実写画像をより精密かつリアルに再現したいと考えており、ディープラーニング技術を活用してさらに画像処理を進化させたいと考えている。
  • 昨年に比べて、サードパーティのレンズメーカーとのコミュニケーションを深めている。サードパーティとのコミュニケーションが深まった背景には、すでに6年間で40種類以上のRFレンズを発売してきたことがある。それがサードパーティメーカーとの連携を進めている理由だ。

 

キヤノンはクリエイター層に注目しているようで、動画に強いVlog機のような製品に力を入れていくことになるのでしょうか。また、VRなど3D映像分野にもかなり力を入れていく方針のようで、今後、キヤノンの予想通りに3D映像機器が普及していくのか注目したいところです。