パナソニック「S9」とソニー「ZV-E10II」はどちらが優れたクリエイター向けカメラか?

PetaPixelで、ソニーZV-E10IIとパナソニックS9の比較レビュー動画が公開されています。

Sony ZV-E10 II vs Panasonic S9: Which is the better CREATOR CAMERA?

  • Sony ZV-E10 IIとPanasonic S9の2つのカメラの特徴を比較し、どちらがクリエイターカメラとしてより良い買い物かを検討したいと思う。

  • 操作性とインターフェース:S9はグリップがなく持ちにくいのでオプションの小型グリップが必要だ。また、背面のダイヤルが非常に使いにくい。インターフェースは同社のハイエンド機と同じで、シャッター角度や波形モニタなどのプロ向けの機能が充実している。

    ZV-E10IIは深いグリップがあり、小型レンズ装着時にはとても持ちやすい。カスタムボタンがあり、深度を簡単に確認できる。オートモードでは直感的なタッチパネルインタフェースで、初心者に優しい。

  • 動画の品質:S9はフルサイズなので高感度性能とダイナミックレンジに優れているが、センサーが古いのでローリングシャッター歪みが顕著だ。また、4K60pでは1.5倍にクロップされてしまう。

    ZV-E10IIは4K60pでわずか1.1倍のクロップだ。評価の高いS-Log3が使用でき、HLGもグレーディングが不要で使いやすい。

  • オーディオ:S9はマイク端子はあるがヘッドホン端子がなく、USB-C経由でのヘッドホン接続もできない。上部のシューには電気接点がなくXLRアダプターが使用できない。

    ZV-E10IIはマイク端子とヘッドホン端子が搭載されており、上部のシューはXLRアダプターやホットシュー対応マイクが使用可能だ。内蔵マイクのウィンドスクリーンが効果的だ。

  • バッテリーライフ:S9は約1時間の録画が可能で、長時間の撮影では予備のバッテリーが必要だ。

    ZV-E10IIはFZ100バッテリーが採用され、2時間の録画が可能だ。コンパクトながらバッテリーライフは優れている。

  • 手ブレ補正:S9の手ブレ補正は高性能で、Boostモードは静止している時に効果的だ。デジタル補正は動きのある動画撮影で優れているが、クロップされる。

    ZV-E10IIはIBIS非搭載で電子手ブレ補正の使用が必須だ。この電子手ブレ補正は動きのある動画撮影では不自然な映像になることがある。

  • AF性能:S9は位相差AFが採用され、単一の被写体に対しては優れた性能だが、複数の被写体のある場面ではAFが迷うことがある。

    ZV-E10IIのAFは高性能だがAIチップ非搭載なので、時折フォーカスが背景や前景に飛ぶことがある。しかし、AFの復帰は速い。商品紹介の専用モードがあり便利だ。

  • 結論:S9は本体1500ドルと中途半端な価格で、X-S20やS5IIなどの方がコストパフォーマンスに優れていると思う。特定の(高度な動画機能を求める)ビデオグラファー向けだ。

    ZV-E10IIは1000ドルで、コストパフォーマンスは高く初心者から中級者までにお勧めする。多くのカテゴリーでZV-E10IIが優勢だ。

 

フルサイズ機とAPS-C機の比較なので結論は出しにくいとは思いますが、初心者でも比較的簡単に扱えるのがZV-E10IIで、ある程度動画撮影の経験がある人向きなのがS9という感じのようですね。同じような箱型の動画向けカメラでも対象としているユーザーは結構異なっているのかもしれませんね。