キヤノン「EOS R5 Mark II」はデジカメの今後の進化について考えさせてくれるカメラ

ITmediaに、キヤノン「EOS R5 Mark II」のレビューが掲載されています。

キヤノン"新世代EOS R"の実力は?

  • 電子シャッターの比較対象として、積層型ではない「EOS R6 Mark II」、積層型の「Nikon Z8」、部分積層型の「Nikon Z6II」(※「Z6III」の間違いと思われます)を並べてみた。歪みはEOS R5に比べて40%に低減しているそうで、Z8とZ6 IIの中間くらいでかなり優秀。普段の撮影では(歪みは)まったく気にならないので、今回は基本的に電子シャッターで撮影した。
  • AFは今回は特定のシーンに特化した機能は試せなかったが、追尾が賢く粘るようになったのは体験できる。
  • 視線入力はEOS R3で搭載された機能だが、残念ながらメガネをかけているとうまくいかず、いい印象がなかった。今度は「進化したのでメガネでも大丈夫」というので試してみると、確かにキャリブレーションをちゃんとすればメガネ越しで視線を追ってくれ、メガネを常用しているわたしでも実用レベルで使えた。EOS R3に比べると視線入力の性能がすごく上がってる。
  • 大きく変わったのは電源スイッチの位置だ。前モデルでは左肩にあったが、今回、電源はモードボタン+ダイヤルと同軸に。個人的には右手で完結する分使いやすい。
  • 「カメラ内アップスケーリング」はデジタル処理をかけている分、ディテールをガン見すると粗いところはあるが、けっこう使えそうだ。
  • 「ニューラルネットワークノイズ低減」が実際にどのくらい違うのか 室内でISO25600という高感度で黒猫をRAW+JPEGで撮影し、そのRAWデータにニューラルネットワークノイズ低減をかけて現像してみたが、驚いたことに猫の瞳と、その上にある白い毛をみると一目瞭然。ものすごい差がある。これ、室内でシャッタースピードを上げて撮りたいときに使える。
  • 積層型センサー、視線入力、高速で追従性が高いAFといったその間の基本性能の進化を目の当たりに見せてくれたが、それ以上に面白いと思ったのは、(サッカー・バスケットボール・バレーボールなど)特定のシチュエーションでのみ力を発揮する機能に力を入れてきたこと。カメラとしての基本性能が十分高くなったら、その次はAIを駆使して、ニーズの高いシーンに特化した機能が開発されていくのだろうなと思わせてくれる。デジタルカメラの今後の進化をいろいろと考えさせてくれるカメラだなと思う。

 

EOS R5 Mark II の電子シャッターの読み出しは、トップクラスの速さではないものの実用的には全く問題ないレベルのようですね。

AFは特定のシチュエーション専用モードが目を引くところですが、通常のAFも結構改善しているようです。視線入力は、R3では人によって上手く機能しないこともありましたが、R5 IIでは相当進化しているようで「人を選ぶ」というケースが少なくなりそうですね。

また、ニューラルネットワークノイズ低減はサンプル画像を見る限りではなかなか効果的で、PCで後処理をしたくない場合に便利に使えそうです。