キヤノン「RF28-70mm F2.8 IS STM」はキットレンズからのより手頃なアップグレードの選択肢

DigitalCameraWorldに、キヤノンの新しい大口径標準ズーム「RF28-70mm F2.8 SI STM」の初期レビューが掲載されています。

Canon RF 28-70mm f/2.8 IS STM review: an L-series lens on a budget

  • RF28-70mm F2.8 IS STM はわずか76.5 x 92.2mmというサイズで、驚くほど小さい。また、重さは0.5キログラム未満と非常に軽量だ。RF24-105mm F4 Lと比較すると、完全に収納した状態での長さは約14%短く、重さ約30%軽くなっており、これは素晴らしいことだ。
  • 軽量化のための妥協点はフォーカスリングとコントロールリングが統合されていることと、レンズ使用開始時にズームリングを28mmまで回して、レンズを伸ばして撮影モードにする必要があることだ。つまり収納時はコンパクトだが使用時にはレンズは伸びる。
  • 耐候性シーリングは通常は非Lのレンズには見られない機能だが、このレンズは各リングやマウント、スイッチ周囲にシーリングが施されている。
  • Lレンズとは異なり残念ながらフードは別売りだ。

  • AFは非常に速く静かだ。
  • 撮影を開始するには、ズームリングを28mmのマークまで回さなければならないのは少しイライラするかもしれないが、回す前にロックボタンを押す必要はない。この設計は携帯性を考えると完全に理にかなっている。
  • 歪曲は広角端ではタル型、望遠端では糸巻き型がかなり多く見られる。周辺光量落ちは開放では見られ、F5.6程度まで絞らないと解消しない。光学的にはパーフェクトではないが、カメラ内補正やレンズ補正プロファイルを使用すれば、これらは大した問題ではないだろう。
  • このレンズは画面全域でシャープで、絞りをF5.6くらいの中程度まで絞ると更に良くなる。色収差はほとんど見られなかった。このレンズは後処理の補正を活用して、レンズを小型軽量化するという、最近のキヤノンの傾向に沿ったもので、RF10-20mm F4L IS SMTでも同じ手法が取られている。
  • 生活費の高騰が続く中で、このレンズはファミリーへの非常に歓迎すべき追加製品であり、ユーザーにキットレンズからのアップグレードのためのより手頃な選択肢を提供するものだ。色収差は少なくシャープだが、RAWでは歪曲が目立ち、開放では周辺光量落ちも目立つが、これらは後処理で簡単に修正できる。
  • RF28-70mm F2.8 IS STMの価格は1099ドルとRF24-70mm F2.8Lの半額で、価格的に近いのはRF24-105mm F4Lだ。RF28-70mm F2.8はコンパクトでしっかりとしたレンズだが、ユーザーはそれほど高価ではないLレンズのRF24-105mm F4Lと比較検討する必要があるだろう。
  • 最高の品質を求めるならLレンズの方が良いだろう。
  • 良い点:コンパクトで持ち運びに便利。非常に手頃な価格、F2.8通しの明るさ、耐候性がある。
  • 悪い点:RAWでは歪曲が目立つ、フォーカスリングとコントロールリングが兼用、フードが別売りで35ドル。

 

RF28-70mm F2.8 IS STMはF2.8通しの標準ズームとしては非常に軽量コンパクトですが、自動補正に頼ることで良好な光学性能を実現しているようです。軽量コンパクトさとF2.8通しは魅力的ですが、特に国内では非Lのズームとしてはやや高めの価格設定となっているので、Lズームを含めてどの標準ズームを選択するかは結構悩ましいところかもしれませんね。