すべての人が「Z7」シリーズに「Z6III」のような性能を必要としているわけではない

phototrendに、ニコンフランスのディレクターのインタビューが掲載されています。

Interview Nikon au Salon de la Photo 2024

  • (フランスの写真市場でのニコンのポジションは?)
    数字は言えないが、フルサイズ機でのポジションには満足している。私にとって重要なことはニコンフランスが毎月の売上目標を達成することだが、これは非常に上手く行っている。

  • (Z6IIIで部分積層型センサーを使用した理由は?)
    部分積層型センサーは積層型センサーよりもシンプルな構造なので、開発コストを低く抑えることができるが、性能は積層型に近く、従来のCMOSセンサーよりも遥かに速い読み出しを実現している。我々は価格と性能との間での妥協点を見出しており、これによってZ6シリーズにより最新のセンサーの搭載が可能になった。Z6IIIはZ6IIの直接の後継機というよりも、むしろZ8の弟分だといてるだろう。

  • (Zマウント発表以来、Z6とZ7を同時発表してきたが、Z7IIIは登場しないのか?)
    Z7IIとZ6IIは、Z6IIIと併売されている。 すべての人がZ6IIIの性能を必要としているわけではない。今のところZ7IIに後継機はない。 これ以上は言えない。

  • (プロフェッショナル向けのAPS-Cミラーレスの可能性は?)
    この質問には回答できないが、我々は消費者の声に耳を傾けている。現時点でニコンにはZ30、Z50、Zfcの3つのDX機がある。

  • (2本のF1.4のレンズが登場したが、なぜF1.4のレンズの登場はこれほど遅くなったのか? また、なぜF1.8のS-Lineより下のレンジで開発されたのか?)
    よりエントリーレベルのZ17-28mm f/2.8、Z28-75mm f/2.8、Z70-180mm f/ 2.8もこのアプローチだ。F1.4のレンズはより大きなボケや明るさを求める一部の写真家のニーズに応えている。この場合、解像度の観点からの純粋な光学性能が必ずしも重視されるわけではない。このアイデアで既存の固定観念を打ち破ることで当社のレンズのラインナップを拡大する。

  • (RED買収による効果は?)
    提携の最初の成果の 1 つは、 REDがN-Log用に開発した新しい LUTだ。これらのLUTはREDのカラー サイエンスの専門知識をもとに作成されており、N-Logで撮影できるすべてのニコンのカメラ向けに最適化されている。

  • (絞りリングを搭載したレンズは登場する?)
    ニコンは全てのレンズにコントロールリングを装備することを選択した。これには多くのメリットがあるが、デザインの点で(ヴィンテージデザインのカメラとは)若干調和が取れない場合もあるだろう。

 

4000-5000万画素クラスのカメラで、高速連写や歪みの少ない電子シャッターを望む人はZ8に行ってしまう可能性が高いので、確かにZ7II後継機にZ6IIIのような進化を期待する人は多くはないかもしれませんね。

Z7IIIで有り得そうなのは、非積層型センサーでより高画素化した画質重視のカメラでしょうか。