カメラ市場に再び暗雲が垂れ込めている

BCN+Rにデジタルカメラの出荷台数や普及率、年代別普及率等の推移に関する記事が掲載されています。

デジタルカメラ、出荷台数激減につながった大きな要因

  • ここ数年で、デジタルカメラの販売数は激減、出荷台数も大幅に落ち込んでいる。コロナ禍後、ミラーレス一眼がデジタルカメラ市場をけん引し、一時的に減少を食い止めた。しかしそれも束の間、ミラーレス一眼の新製品価格が上昇したことをきっかけに、市場に再び暗雲が垂れ込めている。
  • 出荷台数減少の大きな要因は、スマートフォンの普及が大きく影響しているのは周知の事実だ。

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  • 次に、内閣府の消費動向調査から、総世帯におけるデジタルカメラ普及率の推移をみる。14~16年までは6割台で推移、17年に58.9%と6割を下回った。その後も普及率は減少し続け、22年に5割を割り込み、24年は41.5%まで落ち込んでいる。

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  • 最後に、世帯主の年代ごとに普及率を比較する。すべての年代で減少しているが、特に顕著なのは若年層だ。29歳以下の普及率は、14年に69.5%だったが、24年には18.2%と50ポイント超減少。30代でも10年ほどで50ポイント弱減少しており、全体の普及率を押し下げる大きな要因となっている。
  • スマートフォンの普及を背景に、撮影人口は確実に増えている。しかし、デジタルカメラを使った、本格的な撮影をしている人たちは減少していることが統計値から明らかだ。

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デジタルカメラの出荷台数は20年以降で見るとかなり減少していますが、22年以降はほぼ横ばいで、カメラ市場の縮小はいったんは底を打ったように見えますがどうでしょうか。一方で普及率のデータで見ると2024年も急激に減少しており、むしろ減少の勢いを増しているように見えます。

年代別のデジカメの普及率では若い世代の普及率が急激に減少しているのが見て取れますが、2024年になって29歳以下の世代の普及率が反転上昇を始めているのが目を引くところです。これは、オールドコンデジや低価格コンデジが若い世代にブームになっているのが貢献したのでしょうかね。