DigitalCameraWorldに、ソニー「α1 II」とニコン「Z8」の比較レビューが掲載されています。
・Sony A1 II vs Nikon Z8: a close battle on specs - but not on price
- 新しいソニーα1 IIはモンスター級のカメラだが、強力なニコンZ8よりも確実に優れているのだろうか? それを調べてみよう。
Nikon Z8は解像度でα1 II にほぼ匹敵し、8K動画では α1 II を上回り、連写速度では圧倒的に勝っている。しかも、価格は約半分だ。Z8は明らかにニコンの最高のカメラの1つであり、α1 II は最高のソニーのカメラの1つだ。しかし、これらのカメラのうち、プロにとって最高のカメラはどちらだろうか? 更に詳細に比較して確認してみよう。 - センサー:α1 II は50MPで45MPのZ8より5MPだけ高解像度だが、解像度の点ではほぼ同等だ。ただし、高解像度のピクセルシフト撮影では、α1 II は800MPの巨大画像を作成できるが、Z8は180MPまでしか対応していない。
- AF:ニコンがAI AFと動体追尾で大きく進歩しているのは間違いないが、独自のテストでは、α1 II と同レベルには達していないことが確認されている。ソニーは動体追尾AFの第一人者で、それと比較すると、Z8の動体追尾にα1 II と同等の粘り強さはない。ただし、Z8の-9EVでフォーカスできる低照度AF性能は非常に素晴らしいものだ。
- 連写:スペックシートの上では高速連写はZ8が優れているように見えるが、30コマ/秒はJPEGのみ、60コマ/秒はAPS-Cクロップ、120コマ/秒は11MPになるなど妥協がある。RAWの連写ではZ8は最高20コマ/秒、α1 IIは30コマ秒なので比較は複雑になる。Z8の連写は高速だが、RAWで連写したい人にはα1 II の方が有利だ。
- 動画:α1 II の8Kは依然として30fpsに制限されている。一方、Z8は12bit N-RAWで8.3K60pの撮影が可能だ。4Kは120fpsで互角だ。ここではソニーの優れたAFトラッキングと、洗練された手ブレ補正が決定的な要因になるかもしれない。
- 手ブレ補正:α1 II は公称8.5段分の効果、Z8は5.5段でやや後れを取っている。実際の効果は必ずしも数値と一致するわけではないが、それでもこの点ではソニーが有利に見える。この優位は、α1 II のアクティブモードとダイナミックアクティブモードを考慮すると、さらに大きくなる可能性がある。
- ファインダー:Z8は369万ドットと控えめながら高性能なEVFを搭載している。Z8解像度は多くの人の期待よりも少し低いだろう。α1 II は944万ドットという高解像度で0.64型のより大きなパネルを使用している。倍率はZ8の0.8倍に比べてα1 IIはわずかに高い0.9倍だ。EVFはソニーが明らかに勝っている。
- モニタ:α1 II はチルト+バリアングルで(可動機構の)設計面ではα1 IIが優れている。モニタのサイズや解像度はどちらも同じだ。
- バッテリー:α1 IIのバッテリーはNP-FZ100でパフォーマンスはかなり優れている。Z8はこの点では少々残念で、EN-EL15cを採用し340枚だ。1日中撮影するならどちらも予備のバッテリーが必要だが、Z8は特に必要だ。
- 大きさ重さ:α1 II はZ8よりも明らかに小さくかなり軽量で、その性能を考えると驚くほど軽量コンパクトだ。ただし、プロ仕様のF値一定のレンズを取り付けると、これらのカメラの使い心地はほぼ同等になる。
- 価格:価格はこの2機種の最大の違いで、Z8はα1 II の約半分の価格だ。ソニーはα1 II の価格設定で窮地に追い込まれているようだ。初代α1発売時は、このカメラに匹敵するカメラはなかったが、現在はそのようなカメラが存在しており、しかもずっと安価だ。
- まとめ:解像度はわずかにα1 IIが優位だが実用上大きな違いはない。AFはα1 IIで更に改善され、この点ではZ8よりも依然として優れている。しかし、α1 IIは動画はほとんど進化しておらず、Z8に追い抜かれている。連写もZ8が遥かに速いが超高速連写はJPEGのみなので、明確な勝利ではない。最大の違いは間違いなく価格で、α1 II はミラーレスとしては最も高価なままであり、Z8との大きな価格差は説明が困難だ。全てを考慮に入れるとα1 IIは全体的に優れたカメラだが、Z8に明らかに勝っているわけではなく価格差は大きい。
α1 II とZ8の比較ではカテゴリによって勝ったり負けたりで、明確にどちらが優れているというわけではないようですが、2倍の価格差は大きく、コストパフォーマンスではZ8の方が優っていると言ってよさそうです。
ニコンもZ9以降の機種ではAFが格段に進化していますが、AFでは依然としてα1 II の方が高性能のようで、動体追尾性能を重視する人にはα1 II は高価でも価値ある選択肢になりそうですね。一方で高解像度の動画重視の人にはZ8が訴求力が高そうです。
ただ、プロはともかくとして、一般のアマチュアには性能云々よりも、そもそも価格でα1 II は対象外となってしまう場合も多いような気もします。
ローアマチュア
アップデートされた機能がどれもプロ向けのものばかりでしたし、機能に対するコストを受け入れられるプロとコスト度外視でフラッグシップが欲しいアマチュアが対象の製品なのではないでしょうか
9210
初代1ユーザーですが、記事の内容に同意。Z8はコスパ良すぎです。でも、ソニーは戦略上、廉価版も出さないし、価格も下げないでしょうね。初代は値下げしたみたいですが、型落ち値下げ温存はいつものことですから。
ソニーのバッテリーはすごいですね。初代9で採用されて7年経っていますが、いまだに優位を保っているのは驚異。それまでレフ機から乗り換える気にならなかったのは、バッテリーの懸念もありました。
現在、ソニー、ニコン、キヤノンで、超望遠のラインナップに差がありますから、そこも大きいかな。ソニーの次の一手に期待。テレコン内蔵とか、大口径ズームとか。
α7cユーザ
個人的に今のSONYへの不満は、性能も価格も突き抜けたα1かα9もしくは、かなりベーシックなα7シリーズというラインナップになってしまってて、間を埋めるような機種がないことです。
少しカメラをレベルアップしたいと思ったら一気に高価格帯になってしまう…。ちょっと背伸びしたら普通のアマチュアでも買えなくはない、Nikon Z8のような50万程度の機種が欲しいです(初代α1がそれくらいの金額にプライスダウンしてくれれば…)。
万年初心者
α現行機種の弱点は「突き抜けすぎている」事だと思います。
R5MK5は6100万画素、9IIIはグローバルシャッター、α1MKⅡは高画素・高速連写・高価格。
これで噂通りキャノンが「EOS6mkⅢ」を積層センサーで出したら、かなりキツイんじゃないでしょうか?
スタンダードクラス「仮想α7mkⅤ」は若干の画素数低下があったとしても、積層型センサーを搭載して、上位機種とAPSC機種の隙間を埋めて欲しいと切に願います。
タロウカジャ
メーカー側が販売する対象をどこにおいているのか、デジタルカメラの出荷される製品の大部分が海外となっている現在、しかも手を抜けば他社が出し抜いてくる。
SONYが世界を相手に事業を行い製品開発をしていると言うことでしょう。
コツメチャン
Z 8の唯一の泣き所はバッテリーライフだと思います。
これは客観的に見て、弱点だと思います。
AFというか被写体認識能力や追尾能力について言えば、ソニーのAI AF機と比べてシチュエーションによって多少差はある(ソニーが優位な)感じはします。
が、別にどちらでも問題なく撮れます。
少なくともうまく撮れなかったとしてもカメラのせいにはできないな、撮影者の腕のせいだな、というレベルには十分到達しています。
やもくん
自分はボディサイズが小さいだけでかなりの
アドバンテージです
ソニーはレンズも小さいし軽い
ちゃちゃまる
α1 Mark Ⅱに優位性はあるものの、Z8のコスパは確かに凄いですね。
ただキヤノンのR5 Mark Ⅱを含めると話はもっと複雑になりそうですね
ソニーとニコンも凄いですが、R1、R3、R5 Mark Ⅱのラインアップを作ったキヤノンも凄い。
wow
ハイエンドでどこまでコスパの話をするかというところもありますが…少なくともアマチュアにとってはそこまでお金をかけてまで欲しい機能はないでしょうね。
kankan
α1IIとZ8の差についてはAFの項目にある「α1 II と同レベルには達していないことが確認されている」が全てではないでしょうか。
α1IIはこれまで以上にスポーツや報道で撮影するようなカメラマンをメインターゲットとし、ハイアマ層ですらターゲットからは少し外してきたような印象です。
あらた
現時点を切り取るとそうなるのでしょうけれど、α1 IIは今後もFW中心にアップデートを重ねていくでしょうから、次第に価格差に見合った機能が揃っていくのではないでしょうか。初登場のAIプロセッシングユニットは、改良の余地が残っているようにも感じます。
a9持ち
グローバルシャッター機をどこにラインナップするかといえば
a9系が妥当なのはわかりますが、流石に値段が高くて
3000万画素台の積層センサーか、R1と勝負になるほど高感度性能を向上させた
積層センサー採用の機種が中古a1ほどの価格で発売していたら、、と妄想してます
さんだーそん
Z8は価格に対してホントに素晴らしいカメラだと思いますがAFだけはキヤノンやソニーに未だ及ばずと感じます。
このコスパのままAFや被写体認識が追いつけばトータルでNo1なんじゃないかと思います。
ソニーは長く使っていましたがEVFだけは馴染めません、Z8、7RVも所有しましたが結局落ち着いたのはR5markⅡでした。
ゆーた
CFexpressのTypeAかTypeBか、サードパーティーレンズを制限しているか否か、その辺りも気になります。
モリパパ
私も今回相当悩みましたが、結局注文しました。
ソニーのラインはカメラだけじゃなく、Eマウントレンズ全体の値段を見ると、
たとえa1IIが多少高い値段だとしても、レンズ全体の選択地を考慮すると、
十分な価格競争力があると思います。
それと、この軽さと大きさが、他のメーカーにはまだ難しいですよね。
最近のソニーはレンズもけっこう軽いのでね。
この軽さで、とんでもない性能を発揮するa1シリーズは十分魅力的だと思います。
rad
元々Z9もZ8発売直前まで、60万円台前半で買える異様な安さでしたからね。
そこに性能がほぼ変わらないZ8が、50万円台前半で来てしまう破格。
R5markⅡもZ8がなければもっと高かったと思います。
α1Ⅱが高いんじゃなくて、Z8が安すぎるというのが結論かなと。
結局でもEマウントで高速かつ高画素はα1しか選択肢がなく、買う人は買うという状況かと。
Tsu
マウントアダプターなどは考慮しないとしてレンズを含めた総合的な評価になると思うので、ボディだけの価格差だけでは一概に比べられないと思ってます。
撮りたい写真や映像をボディで決めるのか、それともレンズで決めるのかでも相当違ってくるでしょう。
レンズを無視したらR5mk2の完成度とコスパは際立ってる気がします。
M-KEY
Z 8は機能の割には「破格」過ぎるのですが、α1系と比べるとシンクロ最高速が1/200秒という点が、AFの弱さとともに気になります。
カメα
確かにZ8(Z9含め)の価格は魅力ですね
動画の細かく調整したい方にとっても魅力でしょう
どれだけの人が恩恵を受けるのは疑問ですが
価格差は何かと言えば表立った部分ではEVFやメカシャッターの有無かなと
処理エンジン(画像+AI)もコストはα1IIの方が掛かってると思われます
あとバッファメモリの容量なんかもあると思います
NIKONは次期型Z9が同様の価格ででるので戦略がわかる気がします
イゲ
レンズもカメラ本体も既にソニーのユーザーであれば今更安いと言っても全てをニコンにマウント替えする経済的余裕はないので仕方ないところはあると思います
今は全ての値段が上がりすぎておいそれと買い換える気にはならないです