カメラの有償アップデートにはうんざりしている

PetaPixelに、カメラの有償ファームウェアに対する意見記事が掲載されています。

I'm Done With Camera Brands Charging for Extra Features

  • カメラを購入することは、ブランドとの契約を交わすようなもので、お金を支払い、彼らが最高の製品を提供する、それが以前のあり方だった。しかし現在では、多くのブランドが顧客に対し、追加機能や機能を有料のファームウェアアップデートで提供する形を取っている。この手法はカメラだけに限ったことではないが、ますますひどくなっている。

    例えば、キヤンンの5D Mark IVでは、C-Logが使えるようになるとの発表を聞き、ユーザーは喜んだが、この機能を使用するためには、追加料金を支払いサービスセンターでアップグレードする必要があった。

    最近では、ソニーが今年の4月にα1、α7S III、α7 IVなどの機種に「カスタムグリッドラインライセンス」を発表した。この機能には150ドルの料金がかかる。

    こうした動向は、写真家が望む方向性とは逆の道を進んでいるように感じられる。将来的に、AFポイントごとに課金される、動画モードに追加料金が必要になる、あるいはシャッターを押すごとに課金される、そんな事態になるのだろうか?

    もちろん、カメラ業界が近年厳しい状況にあることは理解できる。スマートフォンの台頭により、毎年売れるカメラの台数が減少し、収益を最大化するための新しい方法を模索しているのかもしれない。また、Adobeが月額サブスクリプションモデルへ転換した成功例の影響を受けている可能性もあるだろう。ただし、それはソフトウェアの話であり、カメラはハードウェアだ。私はこの流れを受け入れることはできない。

    かつては、1つのカメラシステムを購入し、そのブランドに何十年も忠誠を尽くすものだった。ブランドが忠誠心を得たいのなら、素晴らしい製品だけでなく、無料のファームウェアアップデートという形でのサポートを提供するべきだ。

    キヤノンやソニーだけでなく、ペンタックスK-1シリーズ用の天体写真アシストファームウェアや、パナソニックのGH4/GH5向け有料V-Logキーの例もある。こうした状況はブランドと消費者の信頼関係を損なうだけで写真業界にとって良くないことだ。

    このまま進むなら、消費者は反発し、追加料金を要求されるのを避けるために、古い機材を使うことが選択肢になる可能性がある。カメラブランドは。どうか期待を裏切らないで欲しい。

 

有償ファームウェアに対しては様々な意見があると思いますが、無償ファームウェアでも当然開発費はかかるので、その分は本体の価格に上乗せされていると考えると、一部の人しか使わない機能の場合は、その機能が必要な人からだけ料金を徴収するというのは合理的なような気もします。ただ、多くの人が使う汎用性の高い機能についてはできれば無償で提供して欲しいですね。