パナソニック「LUMIX S1R II」は画質は非常に優れているが動体撮影にはやや不向き

PetaPixelのYouTubeチャンネルで、パナソニックの新型ミラーレスカメラ「LUMIX S1RII」のインプレ動画が公開されています。

The Panasonic S1R II Looks Like L-Mount's Best Camera!

  • スチルの画質は高い解像度と優れたダイナミックレンジを実現しており、特に風景や建築、スタジオ撮影などのディテールを求めるシーンに適している。非積層型センサーのため電子シャッター時の読み出し速度は速くないものの、その分ダイナミックレンジが広く、特に低感度時ではノイズが少なく豊かな階調表現が可能だ。動体撮影には不向きな面もあるが、静止した被写体の撮影においては非常に優れた画質のカメラだ。
  • 動画機能は、ProResおよびProRes RAWでの内部記録が可能な点も魅力だが、8K撮影時はH.265 10bit 4:2:0に限定されるため、ポストプロダクションでの柔軟性はやや制限される。また、4K120pのスローモーション撮影も可能だが、オーバーサンプリングされず、画質が若干劣化する点には注意が必要だ。
  • ダイナミックレンジ拡張機能を使用すると動画でより多くのハイライト情報を記録できるが、ローリングシャッター歪みの影響を受けやすくなるため、動きの激しいシーンでは慎重に使用する必要がある。
  • 手ブレ補正は優れた安定性を発揮する。特に動画では、電子補正を併用することでジンバルに匹敵する滑らかな映像が得られ、さらに「アクティブI.S.」モードでは歩きながらの撮影にも対応できるレベルの補正が可能となっている。パナソニックのカメラではS1RIIはこれまでで最も強力な手ブレ補正を備えたモデルの一つと言えるだろう。
  • AF性能は、AIベースの位相差ハイブリッドAFを採用し、人物や動物の瞳・顔・体を正確に捉える精度は向上しているものの、低コントラスト環境や複雑な背景では被写体を見失うことがあり、特に動きの速い被写体を追従する際には他社の最新カメラ(Sony A9 IIIやCanon R3など)と比べるとやや遅れを取っている。このため、AFは風景やポートレート撮影には適しているが、スポーツやアクションには最適とは言えない。
  • ローリングシャッターは、前モデルやS5 IIと比較して若干改善されているものの、依然として高速で動く被写体やパンニング時に歪みが発生しやすく、特に8Kや電子シャッター使用時には歪みが目立つため、動きの激しい撮影には向かない。ニコンZ8やEOS R5 Mark IIのような積層型センサー搭載機に比べると読み出し速度が遅く、動体撮影時の歪みを抑えるにはメカシャッターの使用が推奨される。

  • 動画は8K撮影やオープンゲート撮影が可能で、動画制作において強力な武器になる。手ブレ補正の性能も高く、手持ち撮影を多用する映像クリエイターには魅力的。ただし、ローリングシャッター歪みやAFの不安定さを考えると、動きの激しい撮影にはやや不向きだ。スローモーション撮影を頻繁に行う場合は、他の選択肢(Sony FX3, Canon R5C, Panasonic GH7など)も検討するべきだ。
  • S1RIIは、静止画&動画のハイブリッド機として高解像度と多機能性を求めるユーザー向けのカメラで、特に 風景・建築・スタジオ撮影、シネマティックな映像制作 に適している。一方で、スポーツ・アクション撮影には向かず、高速AFや電子シャッター性能を重視する場合はNikon Z8やCanon R5 Mark IIが有利だ。

 

S1RIIは、AFや連写などは改善されているものの動体撮影にはそれほど向いているとは言えないようですね。動画は非常にハイスペックですが、ローリングシャッター歪みやAFの不安定さが指摘されており、スチル同様に動体撮影にはあまり向いていないようです。一方で画質は非常に高く評価されているので、解像度やダイナミックレンジの広さ、LUMIX得意の発色などを活かして風景やポートレートなどを撮るのにはよさそうですね。