タムロンは年間10本の新レンズリリースを目標にペースを加速する

phototrendに、CP+で行われたタムロン映像事業部マネージャーのインタビューが掲載されています。

Interview Tamron CP+ 2025

  • (APS-C用のRFマウントレンズを発表したがフルサイズ用はいつになる?)
    現在および将来の市場環境を考慮し、RFマウントユーザー向けのレンズ選択の選択肢を広げていく予定だ。

  • (90mm F2.8で単焦点市場に復帰したが、F1.4より明るい大口径レンズは?)
    ロードマップの詳細は言えないが、単焦点レンズの開発は続けていくつもりなので、そのようなレンズも期待して欲しい。

  • (ティルトシフトやスーパーマクロなどの特殊レンズは検討しているのか?)
    検討している選択肢の1つかもしれないが、現在取り組んでいる内容を明らかにはできない。あらゆる可能性はある。

  • (ユーザーからどのような要望があるのか?)
    特に要望があるのは単焦点レンズだ。高度な機能を備えたレンズの要望も多数ある。

  • (タムロンが写真用レンズで非常に良い業績を残している理由は?)
    要望に耳を傾けながら製品を企画し、AFや手ブレ補正などを継続的に改善しているので、顧客から高い評価を得ており、それが好業績に繋がっていると考えている。更に、年間のリリース本数を5本から6~7本に増やしている。今後は、年間に最大10本の新レンズをリリースすることを目標に発売ペースをさらに加速する予定だ。

  • (将来のレンズに向けての技術革新について)
    増加する動画ユーザーに対応するため、フォーカスブリージングを最小限に抑えて、AFの追尾性能や静音性を向上させている。これまで通り、AFや手ブレ補正の性能向上にも取り組み続ける。

  • (ソニー機ではAF-Cで15コマ/秒に制限されるがこれはソニーが課した制約か?)
    この件に関しては詳細な情報を提供することはできない。

  • (レンズユーティリティーのiOS版は開発できるか?)
    技術的には可能だと思う。

  • (レンズユーティリティーでレンズとのワイヤレス接続を求める声があるが?)
    これは我々が検討している選択肢の1つだ。

  • (2025年に開設予定のベトナムの新工場について)
    中長期的な事業拡大を支え、サプライチェーンを安定化し、コスト競争力を向上させることが目的だ。カメラレンズの生産もここで行う予定だ。現在、生産量の65%は中国で、約25%はベトナムだ。しかし、より安定した生産基盤を構築するため、この割合を中国45%、ベトナム45%、日本10%に再配分する予定だ。

  • (日本製は優れていると認識されているが、日本製の特別なレンズはあるのか?)
    日本製の製品は中国製やベトナム製より優れているという固定観念は間違いだ。タムロンは全工場で日本と同じ品質を確保した量産体制を導入している。これは本社工場と海外工場、各生産拠点の技術者同士のコミュニケーションで実現した。

 

タムロンは年間10本のペースでの新レンズ投入を目指しているということで、これはカメラメーカーのペースを大きく超える本数で、すごい開発力ですね。レンズは今後は単焦点レンズの充実が期待できそうで、どのようなレンズが登場するのか楽しみです。ソニー機での連写制限に関しては、シグマもタムロンもノーコメントでこの件は一切口外できないようですね。