リコーは写真を撮る楽しいプロセスを提供したいと考えている

DPReviewに、リコーのカメラ開発陣のインタビュー記事が掲載されています。

Shades of gray: did Ricoh just hint at a Monochrome GR?

  • コンパクトカメラの総数はここ数年で大幅に減少しているが、特に若い世代のクリエイティブな人たちを引き付ける独自の製品については、増加すると考えている。GRユーザーは世界的に増加している。GRシリーズの需要増加により、世界的に供給が不足している。供給が需要に追いつくようにリソースを投入する必要がある。それがブランドとしての最優先事項だと我々は考えている。
  • 一眼レフ市場は(コンパクトカメラよりも)更に厳しい。一眼レフの新製品の売上はミラーレスの巨大な市場と比較すると、急速に縮小している。しかし、一眼レフの愛好家はまだ一定数はいると思う。中古市場は活況を呈している。新製品の販売数だけを見ると、一眼レフユーザーは急速に減少しているように見えるが、我々はそうは考えていない。レンズを通して本物の光を見たいと思っている一眼レフ愛好家がまだいると信じている。
  • ペンタックスの交換レンズの中古相場がどうなっているのかは理解している。(中古価格下落の)理由の1つは一部の人が一眼レフシステムを売却してミラーレスに移行したことだ。しかし、当社にはリミテッドシリーズやスターシリーズなどの特別なレンズが多数あり、多くのユーザーが依然としてこれらのレンズの新製品を購入したいと望んでいる。市場を注意深く調査し、デジタル一眼レフファンの声に耳を傾け、その後、事業のロードマップを描きたい。
  • PENTAX 17で我々はスマートフォンユーザーに写真撮影の基本を示したかった。その意味でPENTAX 17はペンタックスの理念を伝えるのに非常に良い役割を果たした。ビジネス面ではフィルムカメラの貢献はGRよりも小さいが、これは将来のフィルムカメラを否定するものではない。フィルムカメラをリリースしたばかりなので、まだ次にどのような製品を作るか検討する時期ではない。ユーザーとコミュニケーションを取り、ユーザーが何を評価し何に失望したかを知る時間が必要だ。
  • (モノクロモデルのGRについて)K-3 Mark III Monochromeはユーザーから想像以上の良い反応が得られた。多くのGRユーザーが既に、モノクロフィルターモードを使用していることは分かっている。調査によると多くのGRユーザーがモノクロコンパクトカメラの発売を待っている。現時点ではそのようなカメラはライカしかなく非常に高価なので、モノクロコンパクトカメラを発売すれば、待っているユーザーにアピールできると思う。
  • 動画の進化は非常に速く、スチルに専念する業界は今や小さくなっているが、リコーとペンタックスの両ブランドは、結果だけを重視するのではなく、写真を撮る楽しいプロセスを提供したいと考えている。

 

カメラメーカー各社は動画に力を入れていますが、リコー/ペンタックスは「写真を撮る楽しいプロセスを提供したい」と述べているので、今後もスチル重視で撮影を楽しめるカメラの登場が期待できそうですね。

GRシリーズに関しては引き続き人気は上々のようですが、問題はやはり供給体制ですね。供給が最優先課題ということなので、改善に期待したいところです。GR Monochromeは明言こそされませんでしたが、肯定的な発言という印象で、製品化も期待してよさそうな雰囲気ですね。

一眼レフに関しては厳しい状況のようですが、ファンの声を聞いて今後の計画を立てると述べており、まだ諦めているわけではないようです。