ニコンが更なるレトロ調カメラの開発に意欲

PetaPixelに、ニコンと他のカメラメーカー各社のヴィンテージカメラ（レトロ調カメラ）戦略に関する記事が掲載されています。

･Nikon Is Open to Making More Vintage-Inspired Cameras

  • ニコンは更なるヴィンテージ風カメラ（レトロ調カメラ）の開発に意欲を見せている。ニコンはZfc、Zfとヴィンテージ風カメラを次々とリリースした。写真家がさらなる要望を出せば、ニコンは喜んでそれに応えると述べている。

    「顧客が望む限り、我々はこの種のカメラの開発を続けたいと思っている。なぜなら、今まさにこの種のカメラが大ヒットしているからだ。顧客が望むなら、我々はこの種のカメラを作り続けたいと思っている（ニコン映像事業本部長）」

    この反応は競合他社がヴィンテージ風カメラへの姿勢とは全く対照的だ。キヤノンは、ヴィンテージ風デザインを求める声が絶えず上がっているにもかかわらず、いまだにヴィンテージ風カメラを発売していない。今年初めのインタビューで、キヤノンはZfcやZfと競合する製品の開発は優先事項ではないと述べている。

    「他社のヴィンテージカメラが大変人気となっていることは承知しており、当社にも同様の製品が期待されていると認識している。しかし、我々は、ただヴィンテージ風のデザインを開発するだけでは満足できない。レンズやアクセサリーなど、すべてを一から設計する必要がある。システム全体のバランスをしっかりと確保する必要があるからだ。その観点から、我々にとってヴィンテージカメラは非常に労力を要することだと認識している。我々はグリップやハンドリングといった操作性には特にこだわっている。しかし、それらすべてをヴィンテージデザインで実現できるかどうかは分からない（キヤノンイメージング事業本部エクゼクティブ）」

    リコー･ペンタックスも基本的にキヤノンと同じ考えだ。2月に行われたインタビューで、リコーは、デザインだけを重視したカメラを作ることは同社の製品開発戦略には含まれていないと述べている。

    「歴史的なデザインに基づいて何かを作ることに特別な関心はない。それは見た目だけのモデルに過ぎないからだ。それは我々の哲学ではない（リコーカメラ事業部長）」

    対照的に、OM SYSTEMはOM-3 をリリースしており、このカメラはデザインの美しさにかなり依存している。

    PetaPixelのNABでのインタビューで、ニコンはZfとZfcの売上が好調であることを示唆しており、この状況が続くなら、ニコンはヴィンテージ風のスタイルを今後も追求していくだろう。たとえ最大の競合他社（キヤノン）がその方向に進まなかったとしても、ニコンは喜んでそうするようだ。

　

ニコンのレトロ調カメラは大ヒットしているということで、今後もこの路線のカメラが登場するのは間違いなさそうですね。レトロ調カメラはフルサイズ（Zf）とAPS-C（Zfc）が1機種ずつなのか、更にラインナップを拡大するのかが気になるところです。

キヤノンに関しては、以前はレトロ調カメラに消極的でしたが、最近はインタビューでフィルムカメラのAE-1に関する発言などもあり、少し姿勢が変わってきたような気がします。AE-1に似たレトロ調カメラの噂が流れていますが、どうなることでしょうか。

ペンタックスの場合はフィルムカメラのLXのデザインのカメラを出したらペンタックスファンの間で盛り上がりそうな気もしますが、レトロ調カメラにはあまり積極的ではなさそうですね。