ニコン「Z5II」はエントリー機とは思えない非常に高性能なカメラ

photographylifeに、ニコン「Z5II」の主に鳥の撮影におけるレビューが掲載されています。

Nikon Z5 II First Impressions

  • Z5 IIはスペック的にはZfに近いが、エルゴノミクス的には Z6 IIIにかなり似ているように感じる。
  • 旧型のZ5のAFは発売時点でも少し時代遅れで、野生動物の写真家には勧められなかった。Z5のAFで鳥を撮影するのはイライラさせられる作業だったが、嬉しいことにZ5IIではAFは劇的な変化が見られ、鳥の認識機能もある。
  • Z5IIの鳥認識は非常に良好な性能で、Z9にはわずかに及ばないが、Z6IIIの被写体認識AFとは非常に似たパフォーマンスだ。Z5IIはまだ最初のバージョンのファームウェアだが、AFは十分な被写体の保持力があり、高速連写で追尾しても鳥の目からピントが外れることはなかった。
  • 全体的にZ5IIのAFは機敏で反応に優れていて、Z6IIIと並べて比較してもAF速度の違いは感じられなかった。

  • バッファのテストはUHS-IIのSDカードを使用し、ロスレスRAWでハイスピードモードで200枚を28.5秒(7コマ/秒)でスローダウンはしなかった。ハイスピード(拡張)モードではスローダウンまでに13秒で145枚(11.2コマ/秒)撮影できた。つまりZ5IIはZ6III同様に高速で長時間の連写が可能だ。どちらのカメラも200メートルの短距離走を最初から最後まで撮影でき、ゴールラインを超えた時の喜びの表情も撮影できる。Z5IIのバッファはZ6IIIより若干早くいっぱいになるが、これはZ6IIIがCFexpressを使用しているためで、Z6IIIでSDを使用する場合はZ5IIと同じような結果になる。
  • 旧型のZ5の4.5コマ/秒の連写は野生動物の撮影では遅く、雛に餌を与えているムクドリはおそらく見逃してしまうが、Z5IIはメカシャッターで11コマ/秒で連写が可能で、これは非常に高速だと考えていたD500と同等だ。
  • Z5IIの電子シャッターは読み出しが約1/20秒(これは更なるテスト待ちだ)で、速く動く被写体では歪みが生じるだろう。Z6IIIの読み出しは1/70秒で多くの場合十分な速さだが、1/270秒のZ8やZ9ほど速くはない。
  • エントリーレベルのカメラはボタンのカスタマイズに制限があったが、嬉しいことにZ5IIはZ9と同じようにボタンをカスタマズできる。
  • EVFはスペックシート上では驚くようなものではないが、明るく大きく鮮明で、非常に見栄えがよく、ニコンで最高のファインダーを搭載しているZ6IIIと直接比較しても目立った違いはない。
  • 手ブレ補正は7.5段分の高価でフォーカスポイント優先機能もあり、これはフラッグシップのZ9をも上回っている。
  • 画質はZfと同等で、2400万画素機の中ではトップクラスだ。

  • 全体的にZ5IIはコストパフォーマンスに優れた非常に高性能なカメラだと思う。Z5IIは明らかにエントリーレベルのカメラだとは思えず、ニコンには現在、エントリーレベルのフルサイズ機がないようだ。

 

Z5IIのAFはZ6IIIと比べても遜色ない出来のようで、価格を考えると非常に優秀と言ってよさそうです。電子シャッターはスキャン速度が遅いので、連写はメカシャッター頼みですが、メカシャッターでも十分速く、バッファーもこのクラスとしては大きいので、動体の撮影もかなりこなせそうです。また、ファインダーの出来もよいのもポイントが高いですね。この価格帯でこの性能なので、Z5IIは人気機種になりそうです。