ソニーがチルト式EVF搭載の「FX2」を正式発表

ソニーがチルト式EVFとメカシャッター搭載してスチルにも対応できる新しいシネマカメラ「FX2」を正式に発表しました。

映像制作を本格的に目指すクリエイターに向けた、フルサイズイメージセンサー搭載Cinema Lineカメラ発売(ソニー公式)

  • ソニーは、映像制作用カメラ商品群Cinema Lineシリーズの新商品として、フルサイズイメージセンサー搭載レンズ交換式カメラ「FX2」を発売する。
  • 有効約3300万画素のフルサイズセンサーを搭載。S-Log3での撮影時は15+ストップのワイドラチチュードで、明暗差のあるシーンでも階調豊かに記録可能。
  • ISO800とISO4000の2つのベースISO感度を持ち、明るい場面と暗い場面で2種類の基準感度を使い分けることができる、独自のデュアル・ベースISO機能を搭載。ノイズの少ないクリアな映像を記録できる。
  • S-Log3ガンマカーブ用の撮影モードとして、最大のダイナミックレンジでノイズを抑えたクリアな映像表現が可能な「Cine EI」、選択したExposure Index(EI)に連動してカメラが自動的にベースISOを切り換える「Cine EI Quick」、幅広い環境で撮影可能な「Flexible ISO」の3つのモードを選択可能。
  • FXシリーズとして初となるAIプロセッシングユニットを搭載。人物認識に加え、動物や昆虫、乗り物など、人物以外の被写体を認識することができる。
  • 高さ約77.8mm × 幅約129.7mm × 奥行約103.7mm、重さ約679gと小型・軽量なボディで、撮影者1人での長時間の撮影を可能に。
  • 映像制作用カメラでありながら、有効約3300万画素での静止画撮影が可能で、高精細な表現を実現できるほか、5段の手ブレ補正機能、10コマ/秒の連写機能にも対応。
  • S-Log3のガンマカーブを適用したJPEG、HEIFでの静止画Log撮影や、ポストプロダクション編集において、LUTを適用することが可能。
  • 上90度まで調節可能なチルト式のEVF(電子ビューファインダー)を搭載し、撮影スタイルに応じてファインダーの角度を変えられるので、ウエスト位置にホールドしながらの撮影も行える。
  • 却ファンと放熱に配慮した構造を採用することで、長時間の4K 60p記録を実現。
  • VENICEシリーズと同様のUIである「BIG6(ホーム画面)」を採用し、頻度高く使用される絞りやISO、フレームレートなどの情報を集約し、タッチ操作で素早い確認・変更を可能に。

The Sony FX2 Aims to Be More Than a Video-Focused a7 IV or FX3 Junior(petapixel)

  • ソニーは、新型シネマカメラ「FX2」を発表した。このカメラは、α7 IVの33MPフルサイズセンサーと、チルト式EVFを搭載し、動画撮影に適したフォームファクターを兼ね備えている。
  • 33MPセンサーは最大15stopのラチチュードを約束し、Bionz XR画像処理エンジンと組み合わせられている。α7 IVと同様に、S-Log3使用時にデュアルベースISO(800と4000)をサポートする。
  • FX2は便利なハイエンドな写真機能を多数搭載している。例えば、FX2には、録画中に写真を撮影したり、Logモードで静止画(JPEGまたはHEIF)を撮影できる機能がある。また、FX30とは異なりメカシャッターを搭載しており、ローリングシャッター現象を回避できるため、これは写真家にとって嬉しい機能だ。
  • FX2はα7 IVをFX3のボディに押し込んだようなカメラで、368万ドットのEVFを搭載している。EVFは最大90度までチルトできるため、動画撮影者は幅広いアングルからフレーミングを行うことができる。
  • 103万ドットのフル可動式の背面ディスプレイも搭載している。
  • FX2にはアナモルフィック・デスクイーズ・ディスプレイも搭載されているが、スクイーズ比は1.33倍と2倍のみだ。
  • AFは定評のあるAIベースのリアルタイム認識AFを搭載している。このシステムは、人間、その他の哺乳類、鳥、昆虫、そして車両など、あらゆる被写体を的確に検出する。
  • FX2は4K60pに対応するがAPS-Cクロップとなる。33MPフルサイズセンサーの画角をフルに活用したい場合、フレームレートは30pまでに制限される。
  • RAW動画も撮影可能だが、4.7K APS-Cになり外部記録する必要がある。カメラのCFexpress Type Aスロットは、RAW動画の内蔵記録には対応していない。
  • ソニーFX2は8月に発売され、価格は本体のみで2699.99ドルで、XLRハンドル付きのキットは3099.99ドルとなる。ソニーFX3は本体のみで3,898ドルなので、FX2はより高解像度のイメージセンサー、改良されたオートフォーカス、内蔵チルト式EVFを搭載しながらも、はるかに手頃な価格となっている。

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FX2が正式発表されましたが、記事でも述べられている通り、基本的に内部はα7 IVの中身をFX3のボディに搭載したようなカメラになっているようです。ベースがα7 IVなので、動画は4K60pがAPS-Cクロップのみになり、RAWの内部収録ができないなど、最新機種としてはやや控えめなスペックですが、その分、価格もFX3よりだいぶ安価なので、スチルも撮れる動画機が欲しい方には訴求するかもしれませんね。