パナソニック「LUMIX S 24-60mm F2.8」は「LUMIX S Pro 24-70mm F2.8」と肩を並べる性能

Richard Wong氏のYouTubeチャンネルで、パナソニックの新しい軽量コンパクトな標準ズーム「LUMIX S 24-60mm F2.8」と、Proシリーズの「LUMIX S Pro 24-70mm F2.8」の比較レビュー動画が公開されています。

Tiny Zoom, Big Performance - Panasonic Lumix S 24-60mm f/2.8 vs Lumix S Pro 24-70 f/2.8

  • 中央の解像力:24mm F2.8時点で、中央は非常にシャープだ。比較対象のLumix S Pro 24-70mm F2.8と拡大して並べて比較しても違いはほとんどみられない。F4以降に絞っても両者ともにシャープネスの変化は少なく、F2.8で既に十分な解像力を持っている。中央は両者はほぼ同等で文句のない性能だ。
  • 周辺部の解像力:隅に関してはF2.8ではどちらもやや甘い印象があるが、24mmでは24-60mmはPro 24-70mmよりもわずかにシャープだ。F4まで絞ると全体に均一になる。60mm開放では、Pro 24-70mmの方が優位で、S24-60mmはやや甘さが目立つが、F5.6まで絞ると改善される。60mmの周辺部では、Pro24-70mmがより安定した解像力だ。
  • 解像力の比較では、24-60mmは安価ながら意外にも周辺描写でPro 24-70mmよりも優位に立つ場面が多かった。

  • ボケは24-60mmは後のボケのつながりが自然で滑らかだ。背景のボケも自然だ。特に玉ボケの輪郭が柔らかく、目障りなにじみや不自然さが少ない。ボケはPro24-70mmよりも若干滑らかに見えるので、24-60mmはポートレートにも向いている。
  • 周辺光量落ちは未補正の状態では24-60mmは24mm開放では非常に明らかな減光が見られ、Pro24-70mmよりも目立つ。60mmでは未補正でもどちらのレンズも非常に軽微で実写ではあまり影響はない。周辺光量落ちはPro24-70mmの方が優れており、特に24mm開放では優れている。
  • 色収差は24-60mmはズーム全域で極めて少なく、高コントラストな場面でも色ズレはほとんど見られないが、Pro 24-70mmの方がわずかに優れていると思う。
  • 歪曲は自動補正を使用すればどちらのレンズもほぼ完全に補正される。未補正では24mmでは24-60mmの方が歪曲は小さいが、60mmではPro 24-70mmの方が歪曲は小さい。実写ではどちらも問題ない。

  • 逆光でもゴーストやフレアは非常に少なく、Pro 24-70mmよりも24-60mmの方が少し良好な結果だった。光条はPro24-70mmよりも24-60mmの方が美しい表現だ。
  • AFは24-60mmは非常に速く迷いもない。動作音は非常に静かで快適だ。動体も追従性も高い。動画でも十分信頼できる。AF性能にがっかりする人はいないだろう(Pro24-70mmのAFについては言及なし)。

  • 造りは24-60mmはプラスチック主体ながら剛性感があり、安っぽさは感じられない。ズームリングも滑らかに動く。重さはPro24-70mmのほぼ半分だ。24-60mmはタムロン28-75m F2.8やシグマ28-70mmと同等のコンパクトさで、24mmスタートを実現している。
  • 24-60mm F2.8は性能面ではPro24-70mmと肩を並べており、重さと小ささ、ボケ、最大撮影倍率、逆光耐性、光条では24-60mmが優っている。価格は半額ながら実用面では遜色がなく、コストパフォーマンスは非常に高い。

 

24-60mmは小型軽量で安価にもかかわらず、Proシリーズの24-70mmとほぼ互角(項目によって勝ったり負けたりはありますが)の非常に優れた性能で、コストパフォーマンスは抜群と言ってよさそうです。

ボケが優れていることと、逆行に強いことは特にポイントが高いですね。望遠端が10mm短くて問題がなければ、このレンズはLマウントユーザーの標準ズームの有力候補になりそうです。