OM SYSTEM「OM-5 Mark II」はAFにもっと力を入れるべき

PetaPixelに、OMDS(OM SYSTEM)の新しいミラーレスカメラ「OM-5 Mark II」のレビューが掲載されています。

OM System OM-5 Mark II Review

  • ボディデザインは旧型と非常によく似ており、このカメラは実質的に数年前のEM-5 Mark IIのバッジを付け替えたカメラといえるだろう。
  • ボディのコンパクトさと軽さは気に入っているが、わずかに大きくなったグリップからは実用上の大きなメリットは感じなかった。
  • EVFの高精細化は常々望んでいるが、OM-5 Mark IIのEVFと液晶モニタは変更されていない。操作性は基本的に変わっていないので、OMユーザには馴染みのあるものだ。
  • IP53準拠の防塵防滴はOM SYSTEMの優れた特徴で、滝の水に何回か浸してみたが全く問題なかった。本当に驚くほど頑丈だ。
  • 新しいメニューシステムは以前の複雑なメニューシステムよりも遥かに優れている。
  • バッテリーライフは平均的だが、バッテリーは小型で場所を取らない。
  • 5軸手ブレ補正の安定性は大変に気に入っている。OM SYSTEMの手ブレ補正は、業界で最高の手ブレ補正システムの1つだ。
  • AFはOM SYSTEMがもっと力を入れるべき点だと思うが、性能は向上していない。顔と瞳の認識機能は若干改善されたと述べられているが、大きな変化は感じられなかった。OM-10シリーズなら被写体認識を省略してもいいかもしれないが、OM-5 IIのような上のクラスのモデルには搭載するべきだろう。
  • AFトラッキングモードは依然として使いものにならず、結局中央でピントを合わせて構図を変えたり、ゾーンエリアでコンティニュアスAFを使うという昔ながらの方法に戻ってしまう。他社はもっと安価な価格帯のカメラにも被写体認識モードを普通に搭載しており、それを考えると風景やポートレート以外の被写体では、OM-5 Mark IIのAFは理想的なものとは言えない。
  • OM SYSTEMは8bit動画画質では苦戦しており、OM-5 Mark IIは10bit動画には対応しておらず、4Kでもディテールは不足しがちで、本格的なビデオグラファーは満足できないだろう。

  • マイクロフォーサーズシステム全体における近年の技術革新は、やや停滞気味だと言える。上位モデルでも改善はごくわずかで、この点に関してはパナソニックよりもOM SYSTEMの方が深刻だと思う。この戦略は長くは続かないだろう。シリーズ全体に真の進化がもたらされ、ハイエンド向け機能の一部がより手頃な価格帯の製品にも浸透していく必要がある。
  • この価格帯でOM-5 Mark IIに匹敵するカメラは他にはなく、また、初代OM-5の価格を維持したことも称賛したい。しかし、消費者はわずかに改良されただけの古いカメラでは満足しないだろう。OM SYTEMはアウトドア用のニッチ市場における地位を失いつつあるのかもしれない。
  • OM-5 II を購入するべきだろうか? おそらく買うべきだろう。OM-5 Mark II の優れている部分は本当に気に入っているが、これらは2世代前のカメラで気に入って部分と同じものだ。

 

OM-5 Mark IIは小規模なモデルチェンジですが、この価格帯でIBISと高度な防塵防滴を備えているのはOM-5 Mark IIだけで、これだけでもアウトドアカメラとしての訴求力はありそうです。

ただ、AFに関しては、今は他社のエントリー機でも被写体認識を採用しているので、そろそろOM SYTEMもミドルクラス以下の機種に被写体認識を採用して欲しいところかもしれませんね。