ソニー「RX1R III」のレンズ性能は「ライカQ3 43」に及ばない

DPReviewに、ソニーの新しいコンパクトカメラ「RX1R III」のスタジオでの画質テストの記事が掲載されています。

Sony RX1R III: how does it perform in our studio?

  • テストはRX1R II のテスト時と同じように、JPEGは歪曲補正を適用し、RAWは補正なしで撮影している。ただし、Adobe Camera Rawは色収差補正が自動的に適用される点に注意して欲しい。

  • スタジオシーン:RX1R IIIのセンサーの性能は期待通りで、ディテールはライカQ3 43には及ばないものの、42MPのRX1R IIより精細なディテールを捉えている。ノイズは同じセンサーを採用するライカQ3 43、α7CRと同等で、旧型のRX1R II と同サイズで比較した場合もほぼ同等だ。
  • JPEGエンジンは良い仕事をしており細部のティテールまで描写し、高感度でも十分なディテールが維持されている。色再現は最近のソニー製カメラと同等で、RX1R IIの時の緑が青みがかったり、黄色が緑がかるのが少し抑えられているように感じる。

  • レンズ:レンズはF2では周辺光量落ちが見られるがF2.8はほぼ解消する。一方で解像力を上げるにはもっと絞り込む必要があるが、F5.6でも改善は見られる。自動補正を無効にするとタル型の歪曲が多少見られるが、歪曲が目立つのはテストチャートやレンガの壁を撮影した場合だけだ。歪曲を補正しても解像力が大きく低下することはない。
  • レンズはセンサーが高画素なので、開放では限界が見えるものの、絞れば良好な性能を発揮する。完全な比較ができるものではないが、開放付近ではライカQ3 43のレンズの性能に及ばない。実写ではポートレートで使用される撮影距離と絞り値ではシャープさに欠けるが、風景では期待通りの性能が得られる。

 

RX1R IIIのレンズは開放では甘いようで、「ライカQ3 43のレンズ性能に及ばない」という評価になっていますが、これはレンズの設計時期を考えると仕方のないところかもしれません。

RX1R III は開放付近からカリカリっとした画質を求める場合には向かないかもしれませんが、絞り込めは十分な画質になるので、風景写真には問題はなさそうですね。