DigitalCamera Worldに、キヤノンがARRIを買収したらいいという意見記事が掲載されています。
・Canon could rule the camera industry if it buys Arri... but will it?
- 映画用カメラの専門メーカーであるARRIが売りに出されている。もし、キヤノンがARRIを買収すれば、カメラ業界を根本から変える100年に一度のチャンスが生まれるだろう。ニコンがREDを買収した際に何が起こったかを思い出して欲しい。ただし、買収の規模ははるかに大きくなる。
ARRIは、歴史と名声を誇る100年の歴史を持つ映画用カメラメーカーで、同社のAlexaカメラシステムは、数々の大ヒット作の映画作品に採用されている。したがって、キヤノンがARRIを買収すれば(少なくとも、ARRIの映画用カメラ部門を買収すれば)、同社は映画制作業界のトップに躍り出て、瞬く間にソニーとほぼ同等の大手企業になるだろう。
「キヤノンはもうシネマカメラを作っているのでは?」と思う人もいるかもしれない。しかし、キヤノンのCinema EOSラインナップは現在、主にドキュメンタリーやインディーズ作品向けの非常に独特な分野で強く、ソニーやパナビジョンなどが独占するハイエンドの分野に参入することはできていない。
その性能にもかかわらず、Cinema EOSが映画制作の層に浸透する可能性は低いだろう。これは、ニコンの映画用カメラがどれだけ優れていても、ソニーのVeniceのようなシステムに挑戦するのに必要な牽引力を得ることができないのと同じだ。
つまり、ニコンがREDを買収することでその業界への道を獲得したのとほぼ同じように、キヤノンはARRIを買収することで映画製作へのVIPパスを獲得できるのだ。
これはニコンを上回る素晴らしい買収となるだろう(結局のところ、レッドは映画業界では重要ではあるが小規模な企業だ)。そしてキヤノンは一夜にしてハリウッドの強豪になる。言うまでもなく、ますます厳しくなるカメラ市場で成長するためのユニークな機会をキヤノンに与えることになるだろう。
しかしキヤノンは、非常に伝統的な日本企業であり、非常に日本的なビジネススタイルで、ニコンのように企業を買収したり提携したりすることはあまりない。したがって、キヤノンが、ARRIの買収にも全く関心がない可能性もあるだろう。
しかし、もし私が今キヤノン本社の人間なら、間違いなく弁護士と取締役全員を会議室に集めて、円とユーロの為替レートの計算(買収資金の計算)をしようとするだろう。
キヤノンがARRIを買収したら驚きですが、実現性はあるのでしょうかね。ただ、記事でも述べられている通り、キヤノンはもともとビデオカメラメーカーで動画の技術も持っているので、もし今からARRIと組んだとしても映画業界での立ち位置が変わることはあっても、コンシューマー機のEOSの動画機能にはそれほど大きな恩恵はないかもしれませんね。
LA
Nikonと比べれば売り上げも利益も一桁違うから買収する余力は余裕であるだろうけど
するかしないかでいうとしなさそうですね
なんとなく自前主義というか自力で開発・市場開拓する方向性な感じ
hui
ARRIでなくなともヒット作を生み出す事は可能
他社が欲しいのはブランドではなく知的財産たと思われます
PP
東芝メディカルを買収したようにありえない話ではなさそうですね。
fj
キヤノンはむしろ東芝メディカルやアクシスなど大きな買収をするイメージがありますね
rocky
もしあるなら、買収ではなく筆頭株主になってそれぞれの強みを高め合う形の方がイメージしやすいです。事業売却を打ち出すからには将来に対して何らかの課題があるとすれば、Canonがそれを飲み込むと負の遺産になるかも知れないリスクは負わないような気がします。
サンセット
キャノンは確かに資金力のある企業だし、ARRIを手に入れればシネマカメラ市場で一気にトップの座を奪える可能性はあります。
米ではドキュメンタリー分野で重宝されていて大作は皆無も事実、C400は本来申し分のないスペックなのでしてFX6とかにもヒケはとらないんだけど何故か普及しない
そういう意味では写真、ドキュメンタリー映画とは別路線ブランドもなくはないのだがなんかしっくりこない
利用者目線でいくとぶっちゃけ、ARRIのセンサーが搭載されたローバジェット価格帯のカメラを出して欲しいに尽きますね。。。パナの方がしっくりくるしシナジー効果大きいのですが
f2er
キヤノンがM&Aをしないというのはこの記事の筆者の誤解ですね。
国内だと東芝メディカルの買収が有名ですが、カメラ分野でも、
防犯カメラの分野などでは海外企業の積極的な買収を行いました。
要は、高成長・高収益を見込めるマーケットセグメントかどうかかがカギです。
ARRIについては、映画業界自体が熟した産業であり、身売りの話が出てきている状況。
レッドオーシャン内での統合は、限られた既存マーケットでのシェア争いに限定されます。
果たしてそれにキヤノンが乗るかどうかですね。
muku
他の方も指摘されていますが
キヤノンの御手洗氏もインタビューで
医療系の進出に力を入れる
と仰っていたので
カメラ事業の方向性を
同業に近い他社を買収して
拡張する可能性は低い気がしますが
osta
元記事の内容には誤った情報が見受けられます。「ソニーやパナビジョンなどが独占」というのは間違いです。フィルムが主流だった時代ならARRIとパナビジョンの二強でしたが、現在のハイエンドのデジタル・シネマカメラ市場ではARRIが独走しており、そこから大きく離れてソニーとREDが続く構図です。さらに、キヤノンがM&Aを試みていないという点も事実とは異なります。映画業界は保守的であるため、絶対的な信頼を得ているARRIの価値は、キヤノンにとっても十分に意味があるものだと思います。
朔
確かにキヤノンってドキュメンタリーなイメージはあるな。。。
CADとCGの違いの様にCAD的な精密な動画撮影をキヤノンは求めてる様にも思います。
なんとなくDJI辺りが買収しそうな気もしますがどうせなら日本勢に収まってほしいところ。
Zuser
もしcanonが買収したら、映画カメラは日本独占になりそうですね
少なくともNetflix認定カメラは
RED : Nikon
Canon
Panasonic
Sony
Panavision : 認定カメラはREDセンサー
Arri : Canon?
BlackmagicとDJI以外は日本が絡む構図となるのが楽しみです
Nikon Redは共にセンサーは自社設計、外部製造で構造は似ていますが、
canonは業務機カメラ、一眼カメラのセンサーとして自社製を使う印象があるので、Arriカメラは引き続きオンセミ製を使用するのか、Arri設計Canon製造のセンサーになるのかも気になります
Arriレンズも日本製のものは富士フイルム製造らしいので、そのまま踏襲するのかCanon製になるのか
現役NEX
過去100年の映画史の中で今ほどARRIの存在感が際立ったことはないので、経営危機と言われてもいまだにピンとこないんですが、今後縮小傾向にあるのは確実ですよね。その主たる理由がSONY VeniceとCanonのシネマラインの台頭で、実際に前者はアヴェンジャーズ、後者はスターウォーズに使われています。ここにハイエンドシネマ機競合のREDがもはやベンチャービジネスでない規模で食い込んでくる可能性があり、iPhoneまでもが次々と巨匠作品で使われてるのが現状。
そこでCanon側に視点を移すと、これから奪う予定のパイをカネで買うとか、何のメリットがあるのかって話です。
むしろ国内唯一のARRI陣営とさえ言えるFUJIの方がリアリティある気がします。
YOGA
資金だけで見たらソニーが一番余裕があるんですけどね。
じょにー
超大作映画だと相変わらずARRIは強いんだけど、そういうハイエンド市場ってどんどん細ってきていて、しかも最近はそこにソニー Veniceがどんどん食い込み始めている
代わりに配信需要で元気がある(増えている)ドラマ部門ではとにかくソニーが滅茶苦茶強い、大した予算のない邦画・邦ドラですら近年ではVeniceがよく使われてるくらい値段もお手軽(ARRI比)だし
正直映画のハイエンド市場を手に入れられると言ってもこの分野はレッドオーシャンもいいところで成長性もなにもあったもんじゃないので、買収額に比して得られる旨みはほとんどないと思う
金があって、ハイエンド市場に食い込みたくて、自社製品と被らず、ブランドを欲している、となるとほぼDJI一択なんじゃないかなぁ