ハッセルブラッドが「X2D II 100C」と「XCD 35-100mm F2.8-4E」を正式発表

ハッセルブラッドが新型中判カメラ「X2D II 100C」と新しい標準ズーム「XCD 35-100mm F2.8-4E」を正式に発表しました。

Hasselblad X2D II 100C Features AF-C, HDR Photos, and 10-Stop Stabilization(PetaPixel)

  • 新しいX2D II 100Cはハッセルブラッド初のコンティニュアスAF搭載カメラだ。AFシステムは、改良された位相差AFシステムと、カメラ前面に埋め込まれたLiDARシステムを採用している。さらに、X2D II 100Cには、低照度下でのAF性能を更に向上させる新しいAFイルミネーターも搭載されている。
  • AFはハードウェアベースの改良に加え、ディープラーニングによる被写体検出機能も搭載しており、人物、動物、車両など、様々な被写体を検出可能だ。
  • 重要なデザイン上の改良も施されており、X2D II 100Cでは、ついにジョイスティックが搭載され、タッチパネルと併用することで、メニュー操作やオートフォーカスエリアの移動が行える。ジョイスティックの両側には、新たにカスタムボタンが配置され、カメラのカスタムボタンの数は合計8個になった。
  • 大型の3.6インチモニタは、従来よりも明るい1,400ニットで、P3色域を表示し、D65ホワイトバランスを備えている。ハッセルブラッドによると、この有機ELモニタはHDR画像の正確な表示に適しているとのことだ。
  • X2D II 100Cは、ボディに多くの改良が加えられたにもかかわらず、前モデルより7.5%軽量化されている。
  • 1億画素のBSI CMOSセンサーは16ビットRAWに対応し、ダイナミックレンジは最大15.3ストップ(初代X2D 100Cの15ストップから向上)を実現している。ベースISO感度は64から50に引き下げられている。
  • X2D II 100Cは、HDRに対応した初の中判カメラであり、新しいハッセルブラッド・ナチュラルカラー・ソリューションHDR(HNCS HDR)処理技術によってHDRを実現する。このカメラはUltra HDR JPEGおよびHDR HEIFファイルを撮影できるだけでなく、付属のアプリとLightroomなどの対応ソフトウェアを使用して、RAW画像をHDRで処理することも可能だ。
  • もう1つの改良点は、手ブレ補正機能の強化で、初代X2D 100Cの手ブレ補正は既に7段分の優れた性能を誇りますが、X2D II 100Cではさらに10段分に向上し、同クラスのカメラとしては最高性能となっている。
  • Hasselblad X2D II 100Cは現在7,399ドル(7,200ユーロ)で販売されている。

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Hasselblad's New XCD 35-100mm f/2.8-4 E Is a $4,299 Standard Zoom

  • ハッセルブラッドは、新しX2D II 100Cカメラと同時に、新しい標準ズームレンズ XCD 35-100mm F2.8-4 E を発表した。
  • このレンズは13群16枚のレンズで構成されている。これらのレンズのうち3枚は非球面、5枚は超低分散だ。
  • X2D II 100Cの新しいコンティニュアスAFを活用できるように設計されており、新設計のステッピングモーターにより、XCDレンズ史上最速のフォーカスを実現。
  • 広角端では0.4メートル、望遠端では0.5メートルまで近接撮影が可能で、マクロレベルではないものの、安定した近接撮影性能を発揮する。
  • このレンズはインナーフォーカス方式を採用している。重さはフードを装着していない状態で894グラム、全長は138ミリだ。
  • 86mmフィルターに対応。
  • ハッセルブラッドの多くのレンズと同様に、このレンズも最高1/4000秒のシャッタースピードが可能だ。
  • ハッセルブラッド XCD 35-100mm F2.8-4 Eは現在4,599ドル(4,800ユーロ)で発売中だ。

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X2D II 100Cはパット見の印象こそ旧型からそれほど変わっていませんが、AFが大幅に強化され、手ブレ補正が改善され、操作系にもジョイステックが採用されるなど、かなり大きなモデルチェンジとなっていますね。また、最低感度の引き下げやHDR機能の追加など、画質面でもかなりの進化が期待できそうです。