キヤノン「EOS C50」はソニー「FX3」より遥かにコストパフォーマンスに優れている

DigitalCameraWorldに、キヤノンEOS C50とソニーFX3の4000ドルクラスの動画機対決の記事が掲載されています。

Canon EOS C50 vs Sony FX3

  • キヤノンEOS C50とソニーFX3の戦いは実に興味深い。FX3は5年近くの間、全く敵なしの地位を保っていたが、ついにキヤノン(そしてニコンも)が反撃の時だと判断した。


  • 価格:EOS C50は3899ドル、FX3は4098ドルだ。FX3は発売から時間が経っているにもかかわらず高値を維持している。これまでライバルがいなかったためだろう。C50は非常に競争力のある価格で提供されており、どう考えてもC50の方が遥かにコストパフォーマンスは高い。勝敗:勝者はEOS C50

  • デザインと操作性:FX3はより小型軽量で、IBISを搭載しているため手持ちで安定した撮影が可能だ。しかし、FX3はカスタマイズ可能なボタンは6個しかなく、ボタンが不足している。FX3はソニー機特有のメニュー操作が必須だ。C50のボディは分厚くIBIS非搭載なので、ジンバルなしで撮影する際には注意が必要だ。C50の利点は、ボタンが14個ありカメラのあらゆる機能を瞬時に操作できることだ。勝敗:引き分け

  • スチル機としてのスペック:ここは勝負にならない。FX3は10年前の1210万画素センサーで暗所の撮影や天体では魅力的だが、解像度の低さと10コマ/秒の遅い連写速度の組み合わせは、2025年の基準からすると物足りない。C50はIBISはないが3273万画素の解像度と40コマ/秒の連写、被写体検出搭載の非常に高性能なAF機能の組み合わせで、FX3よりも遥かに優れている。勝敗:勝者はEOS C50

  • 動画の仕様:FX3は4K60pに対応し、IBISのおかげで非常に鮮明な映像が得られるが、センサーの解像度が低く、被写体検出AFは顔と瞳に限られている。C50は7K60pオープンゲート記録で、動画の解像度は遥かに高く、優れたAF機能を備えている。また、FX3に搭載されていないRAW内部収録、波形モニタなどのいくつかの重要な機能が搭載されている。録画時間はFX3は4K60pで無制限の録画が可能で、C50はオープンゲートのRAWで42~65分、スタンダードなセンサー全幅撮影では81~505分が可能だ。4KのみならFX3は十分な性能を発揮するが、C50は4Kを含むあらゆる撮影に対応でき、より高解像度の優れた画質を実現する。勝敗:勝者EOS C50

  • レンズの選択肢:ソニーのEマウントは今年15周年を迎え、ソニー自身の80本を超えるレンズを含む、数十のメーカーによる数百本のレンズを誇っている。キヤノンもRF(フルサイズ)とRF-S(APS-C)レンズを大量に投入し、今年で50本目を達成しているが、RFマウントは依然として閉鎖的なマウントだ。FX3にはシグマなどの数多くの選択肢がある一方、C50のネイティブレンズの選択肢は限られている。勝敗:FX3の圧勝

  • 結論:キヤノンが多くの点でソニーを圧倒していることは、驚くべきことではないと思う。FX3が高性能ではないと言ってるわけではないが、2025年の時点で価格がC50よりも高いのは、正当化できるものではない。コンテンツ制作や映画制作のための初めての動画志向のカメラを探しているなら、Canon EOS C50は間違いなく最良の選択だ。しかし、レンズシステムが限られていることに注意が必要だ。キヤノンは4年前のカメラに勝利したが、FX3IIが登場したらどうなるのか非常に楽しみだ。

 

サイズとレンズの選択肢の多さを除けば、多くの点でFX3よりもEOS C50が優れているという評価ですが、EOS C50はFX3より4年以上後から発売された対抗機なので、これは当然の結果と言ってもよさそうです。以前から登場が噂されている新型のFX3IIとC50とを比較して、どのような結果になるのかが興味深いところです。あと、この両機と比較して大幅に低価格なNikon ZRを含めた比較もしてみて欲しいところです。