ニコンが全く新しいシネマレンズシリーズを開発中

DigitalCameraWorldに、IBC2025会場で行われたニコンマネージャーの主にZRとZ Cinemaシリーズに関するインタビュー記事が掲載されています。

The Nikon ZR is just the start! Nikon insiders reveal plans for future Nikon x Red video cameras and a new line of Z Cinema lenses

  • (ZRはREDのカメラよりも大幅に安価だが、どのようなユーザーをターゲットにしているのか?)
    ZRは、個人のプロジェクトからプロのクライアンントのプロジェクトまで、幅広い用途を想定して設計されている。また、REDのカメラと組み合わせての本格的な映画制作も想定されている。

  • (Z Cinema製品の基準は?「Z30 II」がZ Cinemaシリーズに加わる可能性はあるのか?)
    Z Cinemaシリーズは動画撮影に特化した製品で、ハイエンドの映画制作やクリエイター向けに設計されています。一方、現行のZシリーズミラーレスカメラは、写真と動画の両方を楽しむハイブリッドユーザー向けに設計されている。センサーサイズはZ Cinemaシリーズの定義には関係ないので、異なるセンサーサイズのシネマカメラが登場する可能性はある。今後の製品については、具体的な情報を述べることはできないが、Z Cinemaシリーズは、映画館レベルのクオリティー映像制作を念頭に置いたラインナップとして展開していく予定だ。

  • (Z Cinema 用のレンズシリーズが追加されたり、 Zマウントをサードパーティのシネマレンズに開放するなどは期待できるか?)
    サードパーティ製のシネレンズに関しては、Leitz社とZマウントライセンス契約を締結しており、同社が新しいZマウントシネレンズをIBCで展示している。シネマレンズについてここで正式に発表するが、ニコンは現在、ニッコールシネマレンズを開発中だ。これは発売までには少々時間がかかる。映画業界のニーズを理解するために、RED社と綿密な調査を行ってきた。楽しみにして欲しい。(※以下、インタビューアーの記述です)ニコンがZシネマシステム向けの全く新しいシネマレンズシリーズをリリースする。電動ズーム対応、ギア付きフォーカスリング、そしてF値ではなくT値の絞り値など、様々な機能が搭載される。

  • (Z8/Z9の高解像度センサーをベースにした8K Z Cinemaモデルの計画は?また将来「グローバルシャッター」の採用は?)
    8K Z Cinemaモデルに関しては、既にRaptor XとRaptor XEをリリースしており、これらはいわばニコンとREDファミリーの一部だ。ニコンとREDとして、ハイエンドの映画制作から個人のプロジェクトまで、顧客のニーズに合わせて幅広い製品ラインナップを提供していく。Z Cinemaカテゴリーでは、今のところニコン製のカメラは1機種のみだが、どちらのブランドのカメラも同じZ Cinemaシリーズに含まれている。(以下、インタビューアーの記述です)Z Cinemaシリーズには、REDブランドの Raptor および Komodoのプロレベルカメラ、さらにZRが含まれており、今後もさらに多くの製品が登場する予定だ。

  • (カメラ内で32 ビットフロートオーディオをどうやって実現したのか?)
    ほとんどのZRユーザーは単独または少人数のチームでの作業が予想されるため、オーディオ入力感度を設定する必要がなくなり、クリエイターが撮影に集中できるように、32ビットフロートオーディオを採用した。32bit フロートに必要なダイナミックレンジに対応するため、オーディオ回路を根本から再設計した。また、マイクをアクセサリーシューの隣に配置することで音質を向上した。

 

ニコンはZ Cinemaシリーズの製品を今後も積極的に展開していくようですね。Z30IIクラスのZ Cinemaシリーズのカメラに関しては直接の回答はありませんでしたが、APS-C機の可能性はあるようなので、ZRのAPS-C版でソニーFX30の対抗機のような機種が登場する可能性はあるかもしれませんね。

レンズに関しては、新しいZシネマレンズシリーズの開発が明言されており、これはギア付きでT値ということなのでかなり本格的なシネマレンズになりそうですね。