富士フイルムはカメラ市場で第3位を目指す

Phototrendに、富士フイルムフランスのディレクターのインタビュー記事が掲載されています。

Interview Fujifilm au Salon de la Photo 2025

  • (富士フイルムにとって現在最も成功している製品は?また、フランスにおける市場シェアはどのくらいか?)
    6月末のGfKの最新データによると、富士フイルムはAPS-Cセンサー搭載ハイブリッドカメラの市場シェアにおいて、金額ベースで約12%を占めている。フランス国内のグローバルフォト市場では、GFX100RFや、当社の原動力となるX100VIといったコンパクトカメラを合わせて13~14%のシェアを獲得している。富士フイルムのブランドはあらゆるセグメントで成長を遂げており、我々は市場で第3位を目指している。

  • (過去12ヶ月で最大の成功は何か?)
    明確にX-E5だ。X-E5は今年の成功作として際立った製品だ。X100VIを入手できなかった一部のユーザーがX-E5に乗り換えたこともあるが、それだけではなく、X-E5は独自の顧客基盤を確立している。

  • (若者が富士フイルムを選ぶ理由は何?)
    まず使いやすさだ。当社のカメラはますます使いやすくなっている。次に、幅広いラインナップ。X halfからX-H2Sまで、それぞれの用途や予算に合ったカメラを見つけることができる。

  • (GFX100RFの発売時の反応は?)
    期待を遥かに上回っていた。出だしは非常に好調で、当時のX100VIに匹敵するほどだった。その後の販売は安定したが、販売は健全な状態を維持している。

  • (X100VIはまだ入手が困難?)
    在庫は依然として逼迫した状況だ。一部の販売店では店頭に在庫があるが、全体としてはバックオーダーが多く残っている。クリスマス前まではこの状況が続くだろう。

  • (X Halfは支持されているのか? Instax Palのようにあまり成功していない?)
    X Halfは普及活動が必要なニッチ市場向け製品だ。Instax Palはヨーロッパでは上手くいかなかった。しかし、リーディングブランドは革新のためにリスクを負わなければならない。

  • (ソニーやキヤノンのような動画専用のカメラは?)
    当社のX-H2Sをはじめとするカメラは、スポーツやドキュメンタリーなどの動画撮影に特化している。1500ユーロから2500ユーロのハイブリッドセグメントは飽和状態になるため、X-M5のような手頃な価格の製品に移行するか、Eternaのような機種で上位に食い込むのかという課題がある。

  • (Instaxは相変わらず人気か?)
    もちろんだ!Mini 12は今でもベストセラーだが、Mini EvoはInstaxのX100VIで、昨年は需要が多すぎて供給に苦労した。

  • (カメラの価格が大幅に値上がりしているが?)
    数年前に1000ユーロ以下のボディは二度と発売しないと述べたが、X-M5を発売した。しかし、今は価格を下げる予定はない。

 

最近は国内の販売店の売上ランキングでも頻繁に上位に顔を出す富士フイルムですが、ヨーロッパ市場でもかなり勢いがあるようで、市場で3位を目指すという発言は現実的な目標と言ってよさそうです。

また、「1500ユーロから2500ユーロのセグメントは飽和状態なので、手頃な価格の製品か、より上位の製品かという課題」という発言から、今後の富士フイルムの新製品はエントリーとハイエンドに2極化する可能性もありそうですね。