パナソニックはレンズ一体型カメラの強化にも力を入れていく

phototrendに、パナソニックのイメージング事業部長のインタビュー記事が掲載されています。

Interview Panasonic CP+ 2026

  • (S1IIとS1RIIの登場はプレミアムセグメントへの方向転換?手頃な価格の製品は提供し続けるのか?)
    当社の製品戦略の基本は、フルサイズとマイクロフォーサーズという2つのシステムを通じて、幅広いユーザーのニーズに応えることだ。また、再び成長を見せているレンズ一体型製品の強化にも引き続き注力していく。プレミアム路線に特化するのではなく、各セグメントを強化していく方針だ。

  • (S1IIとS1RIIの正確な販売台数を比較したデータはあるか?)
    S1RIIとS1IIの市場シェアは地域によって異なる。米国では動画を主目的とするユーザーが多数を占めるため、S1IIの売上が上回っている。中国と日本ではS1RIIが圧倒的なシェアを誇っている。ヨーロッパでは市場シェアはほぼ同等だが、S1IIがS1RIIをわずかに上回っている。

  • (S1R IIは非積層型センサーを採用しているため、競合機種よりもローリングシャッター歪みが発生しやすい。なぜこのような設計にしたのか?)
    S1RIIはルミックス史上最高の画質を実現するモデルとして開発された。非積層型BSIセンサーを採用したのは、ダイナミックレンジ、階調の一貫性、質感の再現性といった「写真撮影の基本要素」において、この方式が最良の結果をもたらすと確信していたからだ。

  • (S9はどのように使われている?)
    S9は、スマートフォンから乗り換える若い世代の新規顧客をターゲットとしている。彼らは写真と動画を同じように活用する。具体的には、S9ユーザーは長尺動画だけでなくショート動画も作成している。彼らにとって、ショート動画は写真と同じくらい重要だ。そのため、我々はショート動画とスチル撮影の両方を強化した。

  • (S9のチタンゴールド以外の限定版の予定は?)
    顧客のニーズに基づいて開発すべき具体的なバージョンを検討・決定する必要がある。今後も新たなカラーバリエーションの開発に取り組んでいく。

  • (26mmのパンケーキのようなレンズを他にも発売する予定はあるか?)
    顧客からS9に適した小型レンズを待ち望んでいるという意見を多数いただいている。顧客の声はしっかりと受け止め、今後どのようなレンズを開発していくべきか検討していく。

  • (3Dプリンティングなどの最新技術を用いることで、少量生産でレンズを製造することは可能か?)
    レンズ製造には高精度な製造技術が求められるが、3Dプリンティングでは現状ではこれらの要件を満たすことができない。しかしながら、当社は様々なモデルを少量生産できる製造技術に関心を持っており、その解決策の一つが、F1.8レンズシリーズのように、焦点距離の異なるモデル間で同じ筐体を使用する方法だ。また、少人数のチームでより限定的な生産を行うことも検討している。

  • (100-500mm F5-7.1と24-60mm F2.8は、シグマのレンズと直接競合する。Lマウントアライアンス内で重複を避けるための何らかの連携はないのか?)
    シグマはLマウントアライアンスのパートナーであると同時に、競合相手でもある。我々は互いに切磋琢磨しており、製品ラインナップの重複を避けるために調整を行うことはない。

  • (AIの使用について被写体検出以外にどのような計画があるのか?)
    今後は、ユーザーの操作負担を軽減し、クリエイティブな作業をより直感的に行えるような機能の開発に注力していく。AIがカメラに価値をもたらす主な方向性は2つあると考えている。1つ目は「創造性の向上」で、カメラがシーンや被写体を学習することで、適切な露出とピントによって撮影ミスを減らすだけでなく、画質そのものも向上する可能性がある。2つ目は「生産性とワークフローの向上」で、より直感的な色彩表現を可能にし、後処理ワークフローを大幅に簡素化する仕組みを検討している。

  • (マイクロフォーサーズ規格に将来性はあると思うか?)
    LUMIXの強みの一つは、2種類の異なるマウントを備えた個性的なカメラを提供できることだ。レンズを含めたカメラシステム全体をコンパクト化することで実現した機動性は、マイクロフォーサーズの変わらぬ魅力であると確信している。今後もマイクロフォーサーズならではの魅力をさらに際立たせる新製品の開発に取り組んでいく。

  • (高級コンパクトカメラ分野への再参入は? LX100II後継機は?)
    世界のカメラ市場は5年連続の成長を記録した。この勢いは、新規ユーザー向けのエントリーモデルやレンズ一体型カメラへの需要の高まりによって牽引されてる。当社も新規ユーザー向けの新製品開発を加速させていく。プレミアムコンパクトカメラは重要なセグメントであると認識しており、この分野での新製品開発を継続していく。

  • (フランスにおける市場シェアの拡大について)
    パナソニックにとって、フランスはヨーロッパ諸国の中でフルサイズカメラの市場シェアにおいてトップの市場で、過去2年間で、この分野における当社の市場シェアは非常に急速に拡大した。昨年、主要欧州3カ国(英国、ドイツ、フランス)における当社の平均市場シェアは約6~7%で、今年は、その数字をほぼ倍増させ、約10~12%を目指す。これら3か国の中で、フランス市場は依然として最大のシェアを占めており、市場全体の約13~14%を占めている。

 

最近、カメラメーカー各社がレンズ一体型カメラに再び力を入れ始めていますが、ここでは「レンズ一体型製品の強化にも注力」「新規ユーザー向けの(レンズ一体型カメラの)新製品開発を加速させていく」と述べられており、パナソニックもコンパクトカメラブームの流れに乗って新製品をリリースする可能性が高そうですね。また、m4/3の継続に関しては、いつもの回答という印象であまり目新しい情報はないようです。