シグマ「35mm F2 DG DN Contemporary」は非常にバランスの良い優れた性能のレンズ

Sony Alpha Blogに、シグマのI series の広角単焦点レンズ「35mm F2 DG DN Contemporary」のレビューが掲載されています。

Sigma 35mm F2 DG DN Contemporary

  • 解像力はとても良好だが、α7R IVで卓越したシャープネスと最高のコントラストを得るにはF4に絞る必要がある。隅もとても良好だが、中央よりワンランク低くなる。低画素機で使用する場合は開放から素晴らしい解像力だ。全体的に優れた性能で、ソニーFE35mm F1.8やサムヤン35mm F1.8と同程度の性能だ。

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  • 周辺光量落ちはF2ではかなり目立つが、F2.8で解消する。
  • 歪曲はタル型でかなり大きい。
  • 色収差は見られるが、強くはない。
  • 逆光耐性は良好ではあるが、それ以上のものではない。
  • F16に絞るとはっきりとした光芒が現れる。
  • 玉ボケは非常に良好で、F2とF2.8では円形を保っているが、しばしば輪郭に色がつくことがある。後ボケは素晴らしく、雑然とした被写体でも非常に柔らかい。
  • 色再現は自然でとても優れている。
  • 動画では、AFは非常に優れているが、フォーカスブリージングが目に付く。絞りリングのクリックを解除できないのは残念だ。

他の35mmレンズ(ソニー、サムヤン、Yongnuoなど)との比較

  • シグマの価格はソニーのFE35mm F1.8と同じくらい高価で、このクラスで最も重いが、造りの品質は最高だ。AFはどのレンズもとても良好だ。
  • このレンズの解像力は3番手で、サムヤン35mm F1.8とソニー35mm F1.8の間だ(1位はシグマの35mm F1.2 Art)。

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  • 後ボケはシグマ35mm F2 DG DNが最も柔らかく、玉ボケもベストだ。これにサムヤンと安原、Yongnuoが続く。ソニーはFE35mm F1.8はしばしばうるさくなる。
  • 色再現はシグマと安原がとても自然でベストだ。これにサムヤンとソニーが続く。
  • 歪曲と周辺光量落ちはソニーが最も優れおり、次にサムヤン、そしてシグマがそれに続く。Yongnuoは歪曲と周辺光量落ちが最も大きい。
  • 色収差はソニーが最も優秀で、サムヤンとシグマがそれに続く。Yongnuoは色収差がもう少し目立つ。
  • シグマとサムヤンは、ソニーよりも背景のボケがずっと柔らかく、肌色の色調が良好で、ソニーよりも優れた選択肢だ。サムヤンとシグマの比較では、サムヤンが若干シャープだが、後ボケはシグマの方が少し優れていて、発色もより自然でバランスが取れている。シグマはサムヤンより50%高いが、造りのクオリティは遥かに優れている。
  • 結論:シグマ35mm F2 DG DNは非常にバランスの良い優れたレンズだ。このクラスでは屈指の解像力で、背景のボケは最も柔らかく、玉ボケの描写はベストで、発色も最も良い。鏡筒の造りはシグマが最高だ。シグマはAFも優れていてコンパクトなので、周辺光量落ちと歪曲の大きさは許容できる。

 

シグマの35mm F2 DN DNは、DPReviewのサンプルではボケがうるさいという意見が多かったようですが、ここでは、ボケはクラストップという非常に高い評価なっています。

解像力はサムヤンの方が上のようですが、シグマも開放から十分に高く、各収差もよく抑えられているという印象です。ただ、逆光のサンプルではカラフルなゴーストが出ているのが、少し気になるところです。