ソニー「α7 IV」はライバルに解像度で優るがダイナミックレンジやノイズでは及ばない

DigitalCameraWorldで、以前に公開されたソニー「α7 IV」の初期レビューに、画質に関するラボテストが追加された正規のレビューが公開されています。

Sony A7 IV review
(以下、新しく追加されたラボテストと結論の部分のみピックアップしました、その他の項目は以前に取り上げたハンズオンの記事を参照してください)

  • ラボテストでは、α7 IVを同価格帯のライバルであるEOS R6、Z6II、LUMIX S5と比較した。
  • 解像力:ここでは、ソニーの新しい3300万画素センサーが、より低解像度のライバルに対して明確に優っているのが分かる。Z6IIだけが、高感度でα7 IVに迫ることができている。しかし、解像度アップによるいくつかの妥協点もある(次の項目を参照)。

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  • ダイナミックレンジ:α7 IVの最初の妥協点はダイナミックレンジで、ISO400を超えるとライバルよりも明らかに弱くなる。今回のテストではDROダイナミックレンジ拡張機能が無効になっているが、これは他のライバル機も同様の設定だ。

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  • S/N比:α7 IVのRAWファイルは、肉眼で見て少しノイズが多いように見える。これは、ソニーがキヤノン、ニコン、パナソニックにこのテストで及ばない理由を示している。他の条件が同じなら、高画素機ほど画素が小さくなりノイズは多くなるので、これは予想の範囲内だ。

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  • 3300万画素センサーによるスチルの画質は素晴らしく、2000~2400万画素機よりも明らかに優れており、動画の画質も非常に優れている。しかし、手ブレ補正はアクティブモードでも他社のカメラに後れを取っているようだ。
  • α7 IVは最先端のAFと極めて大きなバッファ、優れた動画機能を備えた非常にパワフルで高度なカメラだが、設定が複雑で使いこなしが難しいカメラだ。また、α7 IVはあらゆる点でα7 IVよりも優れているが、α7 III よりもかなり高価だ。

 

α7 IVは2400万画素から3300万画素に高画素化したので、解像力テストでは同クラスのライバルに明確に差を付けていますが、一方で、ダイナミックレンジやノイズでは2400万画素クラスのライバルを下回っていて、最新設計のセンサーでも画素ピッチの差は埋められないようですね。高感度の強さは画素数なりと言った感じでしょうか。