SonyAlphaBlogに、ソニーの新しい大三元の望遠ズーム「FE 70-200mm F2.8 GM II OSS」のレビューが掲載されています。
- このレンズの全長や太さは旧型と同じで、デザインも良く似ているが、重さは旧型の1.5kgから1kg弱へと33%の大幅な軽量化が図られている。α1との組み合わせでは重心がボディ近くにあり、とてもバランスが良い。旧型は重く一日中持ち歩くのは厳しかった。
- 鏡筒の品質は、他のGMレンズ同様にトップレベルで、完全な耐候性を備えている。
- 旧型と同様に新型も1.4倍と2倍のテレコンに対応している。
- 三脚座は足の部分は取り外し可能だが、全体を取り外すことはできない。90度ごとの印を見ながら回転はできるが、残念ながら90度ごとのクリックストップやロック機構はない。この三脚座はアルカスイス互換ではない。
- AFモーターはデュアルXDリニアモーターで、非常に速く静かで正確に動作し、当然α1の30コマ/秒の連写にも対応している。α1使用時のAFの的中率は98%以上だった。また、瞳AFとトラッキングAFは完璧に動作した。
- 解像力は6100万画素のα7R IVで素晴らしい~際立った値で、最高の単焦点レンズに匹敵する性能だ。解像力は中央から隅まで非常に一貫しており、70-200mmのズームではしばしば弱点となる望遠端でさえ、開放から素晴らしい値に達している。小さな弱点は200mmの隅がとても良好な解像力に留まっていることだ。全体として、ズームとしては際立った性能だ。
- 歪曲はほとんどゼロだ。周辺光量落ちは開放では見られるが、F4ではわずかになる。色収差は非常に少ない。
- 逆光耐性はとても良好だ。F16に絞ると素敵な光芒が得られる。
- 玉ボケは中央は円形で柔らかいが隅では猫の目状になる。玉ボケはF5.6まではほぼ円形を維持しているが、F8からは絞りの形が見える。玉ボケの境界部分のフリンジは厳しい条件では見られるが、年輪ボケはほとんど見られない。テレコンを使うとフリンジや年輪ボケが目立つようになる。後ボケはズーム域によらず非常に柔らかく素晴らしい。
- 動画ではAFは完璧に機能する。ズームリングの回転角は動画ではもう少し大きい方が良い。クリックレスの絞りリングは動画では快適だ。フォーカスブリージングは70mmでは見られないが、135mmと200mmではとても目立つ。
- 4機種の比較(鏡筒):「FE 70-200 F2.8 GM II」「FE 70-200 F2.8 GM(旧型)」「タムロン35-150 F2-2.8 Di III VXD」「タムロン70-180mm F2.8 Di III VXD」の4機種の比較では、ソニーのII型が最も軽量で重量バランスに優れており、鏡筒の品質も最も優れている。
- 4機種の比較(AF):AF性能はソニーのII型が他のレンズを大幅に上回っており、2番目はソニーのI型だ。タムロンはスポーツ撮影のAF的中率は非常に低いが、ファッションやポートレートでは非常に良い結果を出している。
- 4機種の比較(解像力):解像力はソニーのII型が他を上回っており、タムロンの2機種は素晴らしい結果だがソニーのII型よりは若干低い。ソニーのI型は4位で、4200万画素機なら素晴らしい結果が得られるが、5000万画素機や6100万画素機では低い値になる。
- 4機種の比較(逆光耐性/色収差/歪曲/周辺光量落ち):タムロンの2機種は逆光耐性は芳しくなく、ソニーのII型は他よりも逆光耐性はずっと優れている。色収差はどれも少なく差別要因にはならない。歪曲や周辺光量落ちは自動補正されるので差別化要因にはならない。
- 4機種の比較(結論):ソニーのII型が価格以外の全てのカテゴリでベストだ。タムロン70-180mm F2.8は安い価格と性能でセカンドチョイスになるが、解像力はソニーのII型よりも低く動体のAF(的中率がソニーのII型の60~70%)に注意が必要だ。ソニーのI型はタムロン70-180mm F2.8との比較で苦戦しており、性能の割りに価格が高すぎて重すぎる。タムロンの35-150mm F2-2.8は別カテゴリのレンズで、ユニークなスペックで優れたレンズだが、重くフロントヘビーなことと玉ボケのクオリティが欠点だ。
- 結論:70-200mm F2.8 GM II は極めて軽量でバランスが良く卓越した解像力で、AFの的中率もα1との組み合わせでは100%に近く、比較した他のレンズをほぼ全ての面で大きく凌駕しており、ソニーのズームの新しい基準を確立している。
FE70-200mm F2.8 GM II OSSは各所のレビューで高い評価を得ていますが、ここでは極めて高い評価となっています。このレンズは大幅に軽量化されているにもかかわらず、解像力とAF性能は旧型から格段に上がっていて申し分のない性能という印象です。
以前にLensTipのレビューで逆光耐性の弱さが指摘されていましたが、今回のテストでは逆光耐性は4機種中トップの評価で問題はなさそうですね。
電卓
1.4倍なら、テレコン付けても尚凄い性能ですね。
最近は軽量化しながら性能も上がるという感じで良い傾向ですね。
逆光耐性は個体差ですか?
zae
旧型、Ⅱ型、実物を触って比べてきたが軽量化だけでも買う価値がある
100-400GM、200-600G、そして70-200GMⅡ
ソニーの望遠ズームはどれも素晴らしい性能だと思う
ケンジ
70200GM2発売当日から使っていますがとにかく軽い!
フォーカスリングなどもすべて軽いけど><
2TCが200600Gではなかなかシャキッとせず防湿庫の肥やしになっていましたが
GM2との相性抜群で活きてきました!
やまやま
ソニーが、価格を除いてベストというのは、いかにも純正らしいですね。純正には、テレコン対応、連写速度のアドバンテージもありますし。一方、タムロンが性能は焦点距離を含めてごくわずか及ばないが、価格が半値というのも、サードパーティらしくて良いですね。残るシグマは、どんな切り口で来るのでしょうか。70-300mmf2.8-4なんていうのは、どうでしょう。
eldred
I型とタムロンの70-180を手放してII型買いました。
とにかく軽量で長時間使っていても全く気にならない(タムロンの35‐150F2-2.8はやはり長時間はじわじわ腕に疲労が蓄積します)ですし、どこかの海外レビューで言われたいた逆光耐性も気になりませんでした。
お気に入りの1本になりそうです