DigitalCameraWorldに、サムヤンのEマウント用の標準単焦点レンズ「AF 50mm F1.4 FE II」のレビューが掲載されています。
・Samyang AF 50mm F1.4 FE II review
- 旧型のAF 50mm F1.4 FEはサムヤン初のAFレンズで、5年後に登場したII型は、より速くより良り一貫した精度の改善されたAFシステムが採用されている。このレンズはソニーFE 50mm F1.2 GMと比べると、明るさは1/3段しか変わらないが、重さは半分強、価格も半額だ。
- このレンズの特徴はリニアステッピングモーターによる高速なAFで、AFはスチルでは極めて速く、動画では滑らかでフォーカスブリージングは最小に抑えられている。
- レンズはシーリングが多用され頑丈で、造りは極めて優れている。フォーカスリングは電動で滑らかに正確に動き、非常に細かいピント調整が可能だ。
- 鏡筒にはカスタマイズ可能なフォーカスホールドボタンと2ポジションのカスタムスイッチが搭載されているが、ソニーのGMレンズのような絞りリングはない。
- 実写では、新しいAFシステムは期待通りの優れた性能だ。画質は開放でも素晴らしくシャープで、ボケも美しい。9枚羽根の絞りの効果で、少し絞ってもボケは綺麗だ。大口径レンズで目立ちがちな軸上色収差は最小限に抑えられている。倍率色収差や歪曲も非常に少ない。
- ラボテスト(解像力):中央の解像力はF2からF8ではセンセーショナルと言っても過言ではないもので、F1.4でさえ非常にシャープだ。画面周辺部は少し解像力は低下するが実写では気にならない程度だ。隅は解像力はかなり低下し、開放からF5.6では期待外れの低さだ。
- ラボテスト(色収差):倍率色収差は、周辺部と隅はハイコントラストの被写体で気が付くレベルだが、煩わしいものではない。
- ラボテスト(歪曲):歪曲は0.31のわずかな糸巻き型だが、実写では全く気が付かないだろう。
- このレンズは優れた画質と、オールランウンドな性能を備えたレンズで、APS-C用の中望遠としても使える。コストパフォーマンスは抜群だ。
- 良い点:比較的軽量コンパクト、新しい改善されたAF、素晴らしい造りとパフォーマンス。
- 悪い点:ソニーのF1.2よりも暗い、専用の絞りリングが搭載されていない。
サムヤンの新しい50mm F1.4は隅の解像力が低めで、絞ってもなかなか解像力が上がってこないのが気になるところです。隅の解像力ではソニーのFE 50mm F1.2 GMがかなりリードしているようです(FE50mm F1.2GMのレビュー)。
とは言え、サムヤンの新型はAFがかなり進化しておりボケも非常にきれいで、価格はソニーの半額以下なのでコストパフォーマンスはかなり高そうです。
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従来のF1.4レンズのサイズでF1.2を作るのではなく、F1.4のまま従来より大幅に小型軽量化したのが良いですね。
日本のメーカーも高性能だけど大きく重い50mm F1.2レンズだけでなく、バランスが良い50mm F1.4も作ってほしいです。
英國紳士
50GMとのラボテストとの比較で新Samyang 50mmはかなり健闘してると思います。
丁度去年の初めあたりに、私はAFの利く50mmを買おうと思い、Planarか、Sigmaの50mm Artか、初代Samyang 50mmを候補にしましたが、Samyangは最初に候補から外れました。
初代Samyang 50mmは5年間に33回のアプデをしても改善されないAFと、せめてf/2.8くらいまで絞り込まないと甘すぎる描写が理由でした。
余談ですが、結局これら3レンズを買わず、50GMを買ってしまいましたが、この子は大変気に入ってはいるものの、唯一ブリージングに不満があります。
Samyangの新50mmの長所はブリージング対策がしっかりなされたレンズだと聞きますし、歪曲も小さくかなりの軽量なので動画メインならば間違いなく良い選択肢になると思います。
初代Samyang 50mmは同社がAF参入初のレンズになりますので、かなりアラのある代物でしたが、レンズの解像力のスコアを見ても6年でかなりの進化をしたと思いますし、50GMには届かないながらもPlanarと張り合えるくらいのレンズになってるんじゃないかな?と。
もし去年の今頃出ていたら間違いなく買っていたでしょう。