キヤノン「EOS R10」がKissにならなかった理由

ITmediaに、キヤノンのAPS-Cミラーレスカメラ「EOS R10」のレビューが掲載されています。

小さくて軽くてかわいいキヤノン「EOS R10」が"Kiss"にならなかった理由

  • とにかく小さくて軽くてかわいい。ぱっと見たとき「これ、EOS Kiss Rにしちゃっていいんじゃないか」と思ったくらい。EOS Kiss Mシリーズが現役モデルとして生きているので、ここで「Kiss」とは付けづらかったのか、あるいは「Kiss」は日本だけの品名であることから、将来は使わないという方針なのか、あるいはどこかのタイミングでKiss Rが登場するのか分からないけれども、製品発表会で担当者に聞いたところでは、Kissと名付けるにはちょっと本格的なカメラだということだった。確かに性能面ではしっかりしており、Kissよりはレベルが高い感じだ。キヤノンのWebサイトではエントリーではなくミドルクラスに位置付けられている。

  • マウントが大きくボディが小さいとグリップが窮屈そうだが、そこはデザインがよくできてる。手が小さめの人でも握りやすく指も窮屈感がないという趣向だ。
  • ストロボを内蔵していること。エントリー向けっぽさを感じるところだが、操作系はミドルクラスのもの。上面から見ると、EOS R7よりR6にそっくりなのが面白いところ。
  • 電子シャッター時の歪みは最新のハイエンド機に比べると大きいけれども、被写体によってはという感じ。
  • 連写はメカシャッター時で最高秒15コマ、電子シャッター時は約23コマとなる。メカシャッター時のシャッター音はちょっとおもちゃっぽい軽いんだけれども、それからは想像できない速度だ。
  • AFも上位のEOS Rシリーズゆずり。上位モデルほどのレスポンスはないが、追尾AFもけっこう賢くて外すことが少ない(ないとはいわない)。
  • 高感度はISO6400から12800へ移る段階でちょっとノイジーになるものの、ISO25600まではけっこう使えそう。
  • EOS R10は小さくて軽くて廉価で、一見、Kissシリーズに相応しい感じなのだけど、撮影性能はミドルクラスといっていいレベル。
  • 同時に発表されたEOS R7とは兄弟機のようでも性格がけっこう違うので自分に合った方を選ぶのが大事。

 

Kiss M2とEOS R10は価格に結構差があり(Kiss M2は最安値で約7万5000円、R10は約11万6000円)、連写性能やAF性能もかなり違うので、R10がKissよりも上のクラスに位置付けられていても違和感はありませんね。今後R10よりも下にKiss Rが登場するのかが、興味深いところです。

このレビューではR10のグリップに関して「窮屈そうに見えるが、よくできている」という評価ですが、これは海外のレビューで非常に窮屈と言われていたのと対照的ですね。手の大きさの違いもあるのでしょうか。

高感度性能に関しては、海外ではR10のウィークポイントという評価もありましたが、ここではISO12800からノイジーになるという評価で、このクラスとしてはまずまずでしょうか。