キヤノンのAPS-Cミラーレス用の「55-200mm F4.3-6.3」「55-200mm F5-7.1」「55-250mm F5.6-8」の特許出願

キヤノンがAPS-Cミラーレス用の「55-200mm F4.3-6.3」「55-200mm F5-7.1」「55-250mm F5.6-8」の実施例を含む、高性能で高いズーム比と軽量化を両立するための技術の特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:キヤノン株式会社
    公開番号:P2022125480
    出願番号:P 2021023078
    公開日:2022-08-29
    発明の名称: ズームレンズ及びそれを有する撮像装置

  • 【課題】全ズーム範囲で高い光学性能を有し、十分なズーム比の確保と軽量化の両立が可能なズームレンズ及びそれを有する撮像装置を提供すること。
  • ズームレンズにおいて、十分なズーム比を確保するためには、広角端から望遠端へのズーミングに際しての各レンズ群の単位移動量あたりの横倍率変化量を大きくする必要がある。そのためには、各レンズ群の屈折力を強くする必要があり、その際に発生する諸収差を補正するためにレンズ枚数を増やす必要がある。しかしながら、各レンズ群のレンズ枚数を増やすとズームレンズが大型化してしまう。十分なズーム比の確保と軽量化を両立するためには、ズーミングに際しての各レンズ群の移動量を大きくすることが重要となる。
  • 本発明によれば、全ズーム範囲で高い光学性能を有し、十分なズーム比の確保と軽量化の両立が可能なズームレンズ及びそれを有する撮像装置を提供することができる。

  • 実施例1(55-200mm F5-7.1 APS-C用)
    ズーム比 3.42
    焦点距離 56.65 194.00
    Fナンバー 5.00 7.10
    半画角 13.56 4.03
    像高 13.66 13.66
    レンズ全長 105.29 156.70
    バックフォーカス 20.49 57.43

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  • 実施例2(55-250mm F5.6-8 APS-C用)
    ズーム比 4.41
    焦点距離 56.65 249.98
    Fナンバー 5.59 8.00
    半画角 13.56 3.13
    像高 13.66 13.66
    レンズ全長 120.22 175.57
    バックフォーカス 23.43 75.75

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  • 実施例3(55-200mm F4.3-6.3 APS-C用)
    ズーム比 3.42
    焦点距離 56.65 194.00
    Fナンバー 4.29 6.30
    半画角(°) 13.56 6.86
    像高 13.66 13.66
    レンズ全長 105.07 146.47
    バックフォーカス 24.12 61.37

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実施例はいずれもAPS-Cミラーレス用の望遠ズームで、RF-Sレンズを前提としたものの可能性が高そうです。

RF-S18-150 F3.5-6.3は光学系をEF-M18-150mm F3.5-6.3から流用していましたが、実施例の光学系はEF-M55-200mm F4.5-6.3とは別物なので、RF-Sの望遠ズームは新規の光学系を採用するのかもしれませんね。実施例の光学系は非常に枚数が少なくシンプルなので、製品化されればとても軽量なレンズになりそうです。