キヤノンがEC素子を使ってDS(アポダイゼーション)の効果を電子的に調整可能にする技術に関する特許を出願しています。
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出願人:キヤノン株式会社
公開番号:P2022124678
出願番号:P 2021022450
公開日:2022-08-26
発明の名称: エレクトロクロミック素子、及びそれを有するレンズユニット、撮像装置 - 本発明の課題は、調光領域の外周部から給電を行う溶液型EC素子において、好適な透過率分布を実現できるEC素子、さらには、レンズのメカニカル絞りの開口径に追従させて好適な透過率分布を形成できるEC素子を提供することにある。
- EC素子はこれまでにも航空機の可変透過率窓や自動車の防眩ミラー等の製品に応用されており、また近年では撮像装置用の絞りやシャッターの他、NDフィルタやハーフNDフィルタ、アポダイゼーションフィルタ等への適用が試みられている。アポダイゼーションフィルタはボケ像の輪郭を滑らかにする光学素子で、光軸から離れるにつれて透過率が低下する透過率分布を有している。
- 本発明によれば、電極のシート抵抗、調光領域の直径、電極間隔、エレクトロクロミック層の抵抗率から定められる電極とエレクトロクロミック層の抵抗比を規定することにより、好適な透過率分布が実現する。さらには、レンズのメカニカル絞りの開口径に追従させることにより、好適な透過率分布が実現する。よって、本発明のエレクトロクロミック素子は、可変アポダイゼーションフィルタとして好ましく用いられる。また、本発明の光学素子を用いることにより、優れたアポダイゼーション効果を有するレンズユニット、及び撮像装置が提供される。
キヤノンは以前にも電子的にDS(アポダイぜーションフィルター)の濃淡を変えて絞った際にDSの効果が変わらないようにする技術の特許を出願していましたが、今回の特許はその濃淡を変えるEC素子に関するものです。
この種の特許が何度も出願されているので、ことによるとキヤノンはこのような技術を使ったDSレンズの製品化を考えているのかもしれませんね。
この技術を使うとDSの効果の強さを変えたり、DSの効果をOFFにして普通のレンズとして使用する、絞ってもDSの効果が弱くならないようにすることなどができるので、DSレンズの利便性が飛躍的に向上しそうです。
Oort
ニーニーなどに搭載されると欲しくなります。
Tsu
濃度的に無理かもしれませんが将来的に絞りとして機能すると完全円形とかソフトウェアで絞りの形状を変更できるレンズが出てくるかもしれませんね。
DSとしても無印と統合できるかもしれないのでおもしろそうです。
しかしお値段はとんでもないことになりそう・・・
ぷらす
エレクトロクロミックの課題はOFF状態でも透過率が70%以下くらいになってしまうので、そもそもレンズが暗くなってしまうことですね。
普通のレンズとして考えると暗くなるのは困るのですが、アポタイゼーション光学エレメントをがついたレンズは通常暗くなるので、それと比べたら同じだから問題ない、ということかな。
業務用ビデオカメラとかだと使わない際はずらして影響がないようにできますが。
https://videosalon.jp/report/fs5_nd/