ソニー「FE 50mm F1.4 GM」とシグマ「50mm F1.4 DG DN Art」の比較では開放時はソニーが顕著にシャープ

DPReviewTVで、ソニー「FE 50mm F1.4 GM」とシグマ「50mm F1.4 DG DN Art」の比較レビュー動画が公開されています。

DPReview TV: Sony 50mm F1.4 GM vs Sigma 50mm F1.4 DG DN Art

  • 重さとハンドリング:シグマの50mm F1.4 DG DN Artは重さ670グラム、フィルター径72mmと非常に大きいレンズだ。ソニーFE50mm F1.4 GMは516グラム、フィルター径67mmで、シグマよりも大幅に小型軽量だ。

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  • AF:シグマはS5 II でテストしたので条件は同じではないが、遠距離から近距離までのAFは非常に速い。ソニーはα7R Vでテストしたが、遠距離から近距離までのAFは極めて速い。AF速度は条件は異なるもののいい勝負だ。シグマはソニーと異なり連写速度で15コマ/秒の制限があるのを忘れないで欲しい。
  • 逆光耐性:ソニーは逆光時のコントラストは良く維持されているがゴーストが見られる。一方でシグマは逆光時のコントラストではソニーに劣るが、ゴーストがわずかなので引き分けだ。どちらのレンズも逆光にうまく対処している。
  • 軸上色収差:どちらのレンズも軸上色収差は見られ、横に並べて比べると同程度だ。しかし、どちらもそれほど色収差は顕著ではなく、良く補正されている。
  • ボケ:シグマはボケはクリーンで柔らかいが、玉ボケにいくらか年輪ボケが見られる。ソニーは玉ボケに年輪ボケが見られず、よりクリーンだ。全体的なボケはソニーが若干滑らかだ。

  • 解像力(中央):テスト機が異なるのが同じ解像度で比較した。シグマは中央の開放ではしっかりした解像力で満足行くものだが、比較するとソニーの方が顕著にシャープでディテールも豊富だ。開放ではどちらもコントラストが低い。F4に絞るとシグマは素晴らしくシャープになりコントラストも高くなる。ソニーはF4でもディテールはあまり変わらないがコントラストは改善する。絞った時の性能は同等だが、開放時はソニーGMが明らかに優っている。
  • 解像力(隅):隅も中央と同様で開放ではシグマはディテールは良好だが、ソニーは開放から信じられないほどシャープだ。低画素機では大きな違いはないが、高画素機を使う場合や開放を多用する場合はソニーGMが明らかな勝者だ。

  • ソニーGMは多くのカテゴリで優っているが、価格はソニーが1299ドル、シグマが849ドルでソニーが大幅に高いことを考慮する必要がある。ソニーFE 50mm F1.4 GMは素晴らしいレンズでこれまで見た中でも最高のレンズの一つだが、高画素機を使っていない場合や開放を多用しない場合には、シグマArtを選択してお金を節約するといいだろう。

 

シグマの50mm F1.4 DG DN ArtはSonyAlphaBlogのレビューでも開放時の甘さを指摘されていましたが、dpreviewTVのテストでも同じような結果となっていて、開放付近の解像力ではソニーFE 50mm F1.4 GMに軍配が上がるようです。

ボケに関しても差は小さいものの年輪ボケなどでソニーが若干滑らかという結果で、ソニーが一回り小型で軽量であることを考えると、ソニーの新しい50mm F1.4は素晴らしい出来と言ってよさそうですね。ただ、価格はかなり異なるので、コストパフォーマンスで考えるとシグマも良い選択肢になるかもしれません。