各カメラメーカーの悪い点 [内容更新]

PetaPixelの公式チャンネルで、クリス・ニコルズ氏がカメラメーカー各社の悪い点について指摘する動画を公開しています。

The WORST Thing About Every Camera Brand!

  • すべてのカメラメーカーは、実際、非常に良い仕事をしている。これから話すことをはカメラメーカーが対処する必要があると我々が考えていることで、これは単なる我々の意見だ。

  • ソニー:ソニーは技術的に非常に進んだメーカーだ。ソニーは新モデルをリリースしながら古いカメラも生産し続けているが、ファームウェアのアップデートの点で、古いカメラのサポートが迅速ではなく、古いカメラのユーザーが取り残されているように感じるかもしれない。新しいデバイスを必要とする機能は古いカメラに導入できないことは分かるが、ブリージング補正などの動画機能をα7S IIIに追加するのは非常に容易だろう。また、オートクロップや自動フレーミングなどの古いカメラで処理できる機能をなぜ古いカメラに搭載しないのか。それが我々がソニーに望んでいることだ。

  • ニコン:ニコンは、Z9が革命的で、Z8はコストパフォーマンスが驚くほど良く、ここ数年は素晴らしかった。不満な点はAPS-C機とエントリーレベルのカメラで、ニコンのそれらのカメラを人に勧めるのは難しい。Zfcはデザインは完璧だがZ50の派生モデルであり、Z5やZ6II、Z7IIも同様だ。Z8やZ9の持つ利点の多くを備えたカメラが登場するのを期待する。ニコンには非常に競争力の高い、強力で手頃な価格のカメラが必要だ。

  • キヤノン:キヤノンはセンサー性能が向上しており、AF性能は素晴らしく、競争力は非常に高いが、他のメーカーがサードパーティー製レンズのサポートに乗り出している時に、キヤノンはサードパーティー製レンズをサポートしないと公に述べたことで、キヤノンユーザーのコミュニティを動揺させている。キヤノンはRFマウントを公開して欲しい。キヤノンがマウント公開にノーと言ったのは分かっているが、イエスと言えば、多くの人が高く評価すると思う。

  • ライカ:ライカに関しては悪い点を指摘するのは本当に難しい。ライカはカメラの生産量が少なく、皆が納品を待っているし、価格が高すぎるとも言えるが、これはまさにライカが望んでいることだろう。Q3とMは独自の撮影体験ができ非常に優れているが、指摘するとすればSLシリーズだろう。SLシリーズはデザインが美しく綺麗な写真が撮れるが、撮影体験はパナソニックのカメラと非常に良く似ている。

  • リコー/ペンタックス:GRシリーズは、素晴らしいクールなニッチ製品で文句はない。ペンタックスは一眼レフだけに注力すると述べており、これはミラーレスで他社と競争するのは難しいので賢い戦略に思える。K-3 III は素晴らしいアップデートだが、ペンタックスはもっと手頃な価格でより魅力的なレトロスタイルの一眼レフを作ることができると思う。ペンタックスのカメラのルーツに戻ってブティックカメラを作れば、人々に愛され購入されると思う。

  • パナソニック:パナソニックは高級ビデオカメラメーカーとして素晴らしい仕事をした。同社のハイブリッドカメラはとても人気があるが、正直言ってスチルが少し置き去りにされている。スチルへの愛も見てみたい。小さなカメラで人気のGFシリーズを復活させて欲しいと願っている。また、GMシリーズのようなカメラは現在の市場に存在しないし、現代のテクノロジーを使えば、多くの人にとって魅力的なカメラになると思う。

  • OMDS:OM-1は積層センサーや新メニューを採用した素晴らしいカメラだと思う。OM-5はE-M5 III のバッジを付け直したカメラで、被写体認識AFや新メニューが採用されておらず間に合わせだった。OM-1よりも手頃な価格で、被写体認識や新メニューシステムなどの新技術を搭載した斬新なカメラが必要だと思う。古いオリンパスのカメラのバッジを付け直しただけのカメラは見たくない。

  • 富士フイルム:富士フイルムは非常に競争力があり、古いカメラのアップデートもしっかりと行っている。富士フイルムの主要な問題点はメニューだと思う。メニューが直感的ではなく、顔認識と被写体認識が分離していたり、表示が遅くなったりするなど、悪い点がたくさんある。もう1つはメモリカードの互換性の問題で、他のメーカーはどのメモリーカードでも大抵動作するが、富士フイルムはエラーが出て驚かされることがある。

 

各カメラメーカーのダメ出し動画ですが、ネット上で各社ユーザーから良く指摘されていることと概ね一致した内容という印象です。

ソニーは確かに古い機種への新機能の追加には積極的ではありませんが、これがハードウェア的に無理なのか、新型機と差別化を図るためのマーケティング上の戦略なのか気になるところです。

ニコンに関しては、多くの人がZ9やZ8で培った技術を盛り込んだミドル機を待ち望んでいますね。APS-C機に関しても、他社から強力なライバルが登場しているので、AFや連写等をアップグレードした機種が欲しいところかもしれません。

キヤノンはここでは「サードパーティー製レンズをサポートしないと公に述べた」とされていますが、以前のインタビューでキヤノンは「当社の戦略に沿うものであれば、ケースバイケースで必要な対応をする。その一例がコシナのRFレンズの発売だ」と述べていたので、サードパーティーが参入してくる可能性もありそうです。

[追記] パナソニックの項目が抜けていましたので追記しました。